[PR]
ニュース:経済・IT RSS feed
円高が「埋蔵金」直撃 外為特会の評価損30兆円、財源流用に暗雲 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:為替市場
外為特会では、米国債の利払いなどの運用益で毎年2兆〜4兆円の剰余金が発生しており、これをためたのが積立金。評価損との差額は21年度末で5兆7千億円のマイナス。足元では赤字も5兆円程度増えた。
財務省は、積立金の適正水準を外為特会の資産規模の3割(30兆円程度)としており、「現状は10兆円の積み立て不足」(担当者)と強調している。
政府は事業仕分け第3弾で、過剰にため込まれた積立金を取り崩して財源を捻出したい考え。ただ、埋蔵金は、自民党政権時代からの発掘ですでに枯渇している。外為特会の評価損は、あくまで見かけ上のものですぐに処理する必要はなく、毎年、剰余金も出ている。22年度予算では、21年度分の余剰金2兆5千億円を税外収入として流用しており、有力財源としての期待は高い。
ただ、前財務相の菅直人首相は、外為特会の活用について、「国の財政全体でみるとプラスにならない」と財務省寄りの消極姿勢を示しており、事業仕分けは難航しそうだ。