ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 沖縄 > 記事です。

沖縄

文字サイズ変更

米軍ヘリパッド反対運動:高江テント損壊 市民団体、被害届提出へ

 【東】ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対し市民団体が座り込みしているテントなどが、米軍ヘリの低空飛行で一部損壊したとされる件で、伊集盛久・東村長らが24日、東村高江の現場を視察した。今後、関係機関を通して事実確認し、対応を検討する。ヘリが低空飛行した時に現場にいた沖縄平和運動センターの山城博治事務局長らは、器物損壊などの被害届を出す予定で、低空飛行が故意だったかなどが今後の焦点になりそうだ。米海兵隊報道部は、ヘリコプターの機種や何をしていたかについて、24日夜までに回答していない。

 伊集村長と浦崎永仁高江区長らは午前9時に到着し、山城さんから説明を受けた。伊集村長は「以前から夜間や集落近くの飛行は避けるよう要請している。村民の生命と財産は守らなければならない」と述べた。浦崎区長は「村と対応を話し合いたい」と話した。

 山城さんらは「物が壊され運動が威圧された」として被害届を出す考え。一方、名護署は「(山城さんから)まだ聞いていないので何とも言えない」とした上で、「器物損壊の場合は、故意にやったか、壊された物が誰の所有物かなどを明らかにする必要がある」と指摘している。テントは「ヘリパッドいらない」住民の会が管理しているが所有者は不明。

 同日午前も、沖縄防衛局職員ら8人がヘリパッド建設予定地を訪れ、希少動植物を調査した。住民の会の抗議を受け、約1時間半で作業を切り上げた。山城さんは「低空飛行の被害状況を見に来るのが筋だ。こんな時に作業を進めるなんて非常識だ」と声を荒らげた。

◆被害状況確認せず国は米軍回答待ち/社大、共産が抗議

 【嘉手納】東村高江で米軍ヘリのホバリングで市民団体のテントが損壊したとされる問題で、社大党(糸数慶子委員長)と共産党県議団(嘉陽宗儀団長)は24日、それぞれ沖縄防衛局と防衛省に抗議した。併せて、再開されたヘリパッド工事の中止も要請した。

 要請に対して、防衛省と同局はともに被害現場を確認していないことを明かした。同局の大東隆次長は「海兵隊に照会中。補償が必要となった場合に状況を確認する」と米軍の回答待ちの姿勢を示した。防衛省は被害があったことは認め、原因が米軍であった場合は補償するとした。

 防衛省などの対応に両党は反発。社大党の糸数委員長は「早く真相究明し、被害補償をきっちりやって」と語気を強め、当山勝利書記長は「防衛局として現場も確認しないでいいのか」と憤慨した。防衛省に抗議した共産党の赤嶺政賢衆院議員は「ヘリパッドの増設は住民への被害を拡大することがはっきりした」と批判した。

(琉球新報)

2010年12月25日

PR情報

沖縄 アーカイブ一覧

 
地域体験イベント検索

おすすめ情報

注目ブランド