個人情報掲載の出版社を提訴
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個人情報掲載の出版社を提訴

12月25日 7時18分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

警視庁のものとみられる国際テロに関する文書がインターネット上に流出した問題で、この文書を個人情報を掲載したまま本にして出版した東京の出版社などに対し、個人情報が掲載されたイスラム教徒13人が、あわせておよそ4300万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。

インターネットに流出した警視庁のものとみられる国際テロに関する文書を巡っては、東京・新宿区の出版社、第三書館が捜査の協力者や警察官の個人情報を掲載したまま本にまとめて出版し、東京地方裁判所が出版の差し止めを命じました。この本について、個人情報が掲載された日本に住むイスラム教徒13人が、本の出版によって精神的な苦痛を受けたとして、出版社などに対し、あわせて4290万円の慰謝料を求める訴えを、24日、東京地方裁判所に起こしました。提訴のあと、原告のイスラム教徒の男性2人が記者会見し、このうち30代の男性は、24日、警視庁が関係者に謝罪したことについて「警視庁が一部でも認めてくれたことはよかったが、誰に対して謝罪したのか全く分からない」と不満を訴えました。また、原告の弁護士は出版社に対し「プライバシーを侵害する重大な違法行為を行った責任は重い」と指摘しました。そのうえで、文書は警視庁のもので間違いないとして、今後、国や東京都を相手に損害賠償を求める訴えを起こす考えを示しました。