【北京・共同】北朝鮮の金永春人民武力相は23日、「敵たちが意図的に情勢を戦争間際に追いやっているのに対応し、わが武力は必要な場合に核抑止力に基づく正義の聖戦を開始する万端の準備をしている」と強調した。情勢によっては3回目の核実験や、核弾頭搭載可能な長距離弾道ミサイルの試射などの強硬対応があり得ることを示唆した可能性もある。
金正日総書記の最高司令官就任19周年を24日に迎えるのに際し、平壌で行われた記念集会での演説内容を朝鮮中央通信が伝えた。金総書記や、後継者の金正恩朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長の出席は伝えられなかった。
金人民武力相は、韓国軍が20日実施した海上射撃訓練など一連の軍事演習を「軍事的挑発で、第2の朝鮮戦争開戦を狙っている」と非難、「もしわが領土を少しでも侵犯すれば、直ちに強力な物理的打撃を引き続き加える」と警告した。
毎日新聞 2010年12月24日 東京朝刊