記事入力 : 2010/12/24 16:18:31
【コラム】インターネット時代の「救世主」(下)
こうした話は初耳でも驚くほどのことでもない。ほかの米国大使館の公電にも興味はあるが、何かを覆すほどの内容ではない。これらが公開されたとしても、当事者が気まずくなるような政府間の「率直な」話が明らかになるだけだ。
しかし、「透明性」を強調するアサンジ容疑者も、スウェーデン人女性2人に対する性犯罪容疑が詳しく報じられると、「スウェーデン政府は違法な手段で新聞社に文書を漏えいさせた」と声を荒げた。2000年前、キリストは十字架による処刑を甘んじて受け入れた。アサンジ容疑者は現在、スウェーデンへの送還を阻止しようとイギリスで訴訟を起こしている。同容疑者は「(わたしに)感謝することを知らない世間で、なぜ苦難を受け続けなければならないのか」と反論する。自らを正義と称する同容疑者にとって、警察の捜査は自身を縛り付ける「陰謀」にすぎない。それがたとえ性犯罪容疑であってもだ。わたしたちは今後、こうしたアサンジ容疑者のような「インターネット救世主」に接する機会が増えるかもしれない。
李哲民(イ・チョルミン)デジタルニュース部長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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