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キノコから抗がん物質 青森県立保健大グループが発見

抗がん作用などのある物質が見つかったボタンイボタケ

 青森県立保健大は22日、健康科学部栄養学科の乗鞍敏夫助教(生活科学)の研究グループがキノコの一種・ボタンイボタケから抗がん作用のある物質を発見し、特許を出願したと発表した。
 発見したのは「テレファンチンO」という生理活性物質。正常な肝細胞には毒性を示さず、肝がん細胞と大腸がん細胞の生存率を下げ、増殖を抑える機能があるという。
 グループはボタンイボタケから、抗アレルギー作用がある「バイアリニンA」の抽出にも初めて成功。テレファンチンOと同様、抗がん作用があることを突き止めた。
 少なくともバイアリニンAは、体内でタンパク質を分解する酵素「カスパーゼ」の働きを低下させることも分かった。食品に由来する物質がこの作用を持つことは非常に珍しく、カスパーゼが関係するとみられる肝疾患、虚血性疾患、パーキンソン病などの対策に応用が期待されるという。
 ボタンイボタケは直径5〜10センチ。八重咲きの花のような形状で、全国の雑木林に自生している。中国では食用になっている。
 乗鞍助教は「食べて吸収されるかどうか、動物実験をしている。将来的には地域の企業と協力して、商品化にこぎ着けたい」と話している。


2010年12月23日木曜日


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