2010年12月23日

「眠れる殺人鬼」ロス連続殺人事件

さらなる被害者が? 眠れる殺人鬼の写真コレクション公開
アメリカ
米ロサンゼルス市警連続殺人事件犯人として逮捕した男の自宅で押収した身元の分からない女性の写真180点を公開した。「眠れる殺人鬼(Grim Sleeper)」と犯人が呼ばれ、恐れられたこの事件では、10人の若い女性が暴行を受け射殺されたが、写真の女性の中にさらなる被害者がいる可能性があるという。

ロニー・フランクリン被告(57)は今年7月、逮捕され、10件の殺人罪、1件の殺人未遂罪で起訴された。無罪を主張している。

現場で採取されたDNA型から同一犯と分かったこれら一連の事件は、1985〜2007年の間にロサンゼルスで起きた。犯行は1988年にいったんやんだが、2002年になって突然、再開された。長い“眠り”から覚めた犯人を地元メディアが「眠れる殺人鬼」と命名した。

だが、殺人鬼は実は眠ってはおらず、犯行を繰り返していたが見落とされていた恐れもある。

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ロニー・フランクリン被告

◆ヌードを撮影していた
ロサンゼルス市警は今月16日、南ロサンゼルスのフランクリン被告の自宅にあった身元の分からない女性の写真180点を公開した。市警のウェブサイトにも掲載された。市警は「これらの人々は容疑者ではない。被害者かどうかも分からない」とし、「本人あるいは写真の女性を知っている人は名乗り出てほしい」と呼びかけた。

フランクリン被告宅で見つかった女性の写真はポラロイドを中心に約1000点女性を撮影したビデオもあった。公開された写真は顔だけを抜き取ったもの。もとの写真の多くは全裸または半裸で、大半はカメラに向かってポーズをとっていた。これらの写真は、フランクリン被告が犯行に及ぶ前、“記念”に撮影したものだとも考えられる。

◆公開、情報が殺到
ロサンゼルス市警には、電話や携帯メールによる情報提供が殺到した。「本人」には捜査員が直接会って確認するという。身元が特定できなかったり、「行方が分からなくなった」との情報が寄せられたりした女性については、腰を据えて調べてみる必要がある。

フランクリン被告の弁護人はただちに、「世論や裁判で陪審員となる人々に被告の否定的なイメージを植え付けようとするものだ」と写真公開を強く批判した。また、180件の写真の中には、事件とは関係のない被告の知人や親戚(しんせき)のものも含まれており、「彼らは好奇の目を向けられ怒っている」と訴えた。

通常、余罪とかかわる押収品の公開は、被告の罪が確定するまで行われない。市警は「われわれには写真の女性らの無事を確認する義務がある」と説明している。

◆25年後、捜査線上に
この事件は、家族のDNA型が犯人逮捕につながった初の主要事件として注目された。「眠れる殺人鬼」犯行現場で採取されたDNA型を、カリフォルニア州検事局のデータベースで照合したところ、本人と一致するものはなかったが、本人の息子または兄弟であることを示すDNA型が見つかった。

09年に武器絡みの犯罪で有罪となった男のもので、その父親がフランクリン被告だった。ロサンゼルス市警は被告のDNA型をこっそり採取して、「眠れる殺人鬼」本人のものであると確認した上で逮捕した。

DNA型の家族照合を捜査で行うことには反対意見がある。DNA型をデータベースに記録されるのは凶悪犯罪で有罪となった者だけのはずだ。だが、家族照合をするなら、その親兄弟も記録されたのと同じことになってしまうのだ。
明らかになっている最初の犯行から25年、息子のDNA鑑定によって、フランクリン被告は初めて捜査線上に浮かんだ。それまでの足跡は分からず、大量のヌード写真があった。事件の全容解明は困難を極めるはずだ。
(編集委員 内畠嗣雅(うちはた・つぐまさ)/SANKEI EXPRESS)
(2010.12.23 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/101223/amr1012231000004-n1.htm

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※この記事へのコメント

日本ではこういう大量連続殺人というのはなかなか起きにくいというか、
どこかで逮捕されることがほとんどだけど、欧米では桁が違いますね。
Posted by TAKA at 2010.12.23. 22:42
25年後にはじめて捜査線上に浮かんだというのも、やはり時効のないことの結果ですね。
しかも記録されていた息子のDNAから特定されたとは。

身元の分からない女性の写真180点ということは、事件性のないものを除外したとしても、まだまだ犠牲者が増えそうですね。
Posted by 閻魔大王 at 2010.12.24. 00:10
TAKAさん
閻魔大王さん
こんばんは。

生活環境や民族性、捜査体系の違いもあるでしょうが、
通り魔的大量殺人はあるとしても、連続大量殺人というのは日本ではない犯罪ですね。
もちろん、アメリカでも異常な犯罪であることには違いない。

特に、快楽による殺人は捕まるまでは止むことはない。

明らかになっている最初の犯行から25年、息子の犯罪によるDNA鑑定から浮上した父親の犯罪という特異さもあり、空白の14年間をもって「眠れる殺人鬼」と命名された被告ですが、この身元不明の女性の写真180点を公開したことで、犠牲者が増えることもありうる。
ぞっとする事件に展開しそうですね。
Posted by shadow9 at 2010.12.24. 02:25
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