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【政治】

国会召集日決まらない 小沢氏問題、仙谷氏問責 悩みの種

2010年12月24日 朝刊

 政府・民主党が、来年の通常国会の召集時期で悩んでいる。「ねじれ国会」での審議の難しさを考えれば、なるべく早く召集したいのが本音。だが、小沢一郎元代表の衆院政治倫理審査会(政倫審)招致の行方や、仙谷由人官房長官らの問責決議の影響など、不確定要素が多く、国会戦略の展望が描けないためだ。 (官邸取材班)

 政府・民主党内では当初、来年一月十三日の民主党大会翌日の十四日か、土、日曜日を挟んだ十七日召集が有力視されていた。しかし、ここに来て、二十一、二十四、二十八日召集案も浮上。野党側が「召集はいつになるのか」と問い合わせても、明確な返事ができないままだ。

 こうした背景の一つには、小沢氏の国会招致問題がある。

 菅直人首相は「国会閉会中の方が、国民に迷惑をかけないで済む」として、通常国会召集前に決着させたい意向。しかし、現段階では、政倫審招致をいつ議決できるのか、または証人喚問に切り替えるかなどをめぐり、先行きを見通せない状況が続いているためだ。

 仙谷長官と、馬淵澄夫国土交通相の問責決議も召集日を決められない事情に絡む。

 通常国会は、召集日の十日前までに、官房長官が衆参両院の議院運営委員会理事会に出席して、召集日を伝える慣例がある。しかし、自民、公明両党は、仙谷氏が出席するなら欠席する方針。特に参院議運委員長は自民党の鈴木政二氏。民主党としても、出だしから強引に進めることへのちゅうちょがある。

 首相は今のところ、仙谷氏を続投させる方針。仮に野党側の反発があっても、国会審議を進める構えだが、民主党内には「物事を動かすためには内閣改造も考えないといけない」(幹部)との声も。仙谷氏の続投、辞任論が飛び交う中、国会運営の方針をなかなか立てられず、召集日がずれ込み始めた形だ。

 「急ぐ必要はまったくない。年末年始、時間があるからじっくり考えればいい」−。仙谷氏は二十二日の記者会見でこう述べたが、与党幹部は秋の臨時国会での法案成立率の低さに触れ「これまで以上に早く召集して日程を長く持つことが大事なのに…」と不満を漏らしている。

 

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