円相場:一時80円41銭 ロンドンで急伸

2010年10月25日 20時49分 更新:10月25日 23時21分

 25日のロンドン外国為替市場で、円相場は一時、1ドル=80円41銭に急伸し、95年4月以来15年半ぶりの円高水準をつけた。先週末の主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は「通貨安競争回避」で合意したが、米国の金融緩和観測を背景に円買い・ドル売りが加速し、円相場は95年4月19日につけた戦後最高値(1ドル=79円75銭)に迫った。25日朝のニューヨーク市場は1ドル=80円50銭前後での取引となった。

 ロンドン市場に先立つ25日の東京市場で円相場は前週末の海外市場と同水準の1ドル=81円台前半で取引が始まったが、「G20での通貨安競争回避の合意は具体性を欠く」と受け止められ、円買い・ドル売りが進んだ。

 さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が来週開く連邦公開市場委員会で追加金融緩和に踏み切るとの観測が強まっているうえ、「G20の合意で日本政府・日銀は円売り介入を実施しにくくなった」との思惑も円買い圧力となり、円相場は一時、1ドル=80円45銭に上昇した。午後5時時点は前週末比67銭円高・ドル安の1ドル=80円49~51銭。その後のロンドン市場でさらに円が買われた。【大久保渉、ワシントン斉藤信宏】

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