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秋田・弁護士刺殺 「銃持っていたのは被告」遺族が事件再現
 | 機動捜査隊員が到着した時、菅原被告が拳銃を持っていた状況を説明する妻の良子さん(左)。津谷弁護士と菅原被告の立ち位置は弟の聡さん(右)と三男の龍さん(中央)が再現した |
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秋田市の弁護士津谷裕貴さん(55)が11月、警察官の前で刺殺された事件で、目撃した妻良子さん(53)ら遺族が23日、自宅を公開し、事件の状況を再現した。秋田県警が発表した内容との食い違いが目立ち、良子さんは「県警は事実を明らかにしてほしい」と話した。 津谷さんは11月4日午前4時ごろ、自宅に侵入してきた無職菅原勝男被告(66)=殺人罪などで起訴=に拳銃を突き付けられるなどされた後、剪定(せんてい)ばさみで刺され、死亡したとされる。 県警の説明との相違点として、良子さんは(1)機動捜査隊員2人が到着した時、拳銃を持っていたのは津谷さんではなく菅原被告だった(2)菅原被告が居間から刃物を持ち出した時、寝室前ではなく、隊員2人は居間入り口の近くで津谷さんの両腕を上げていた―の2点を挙げた。 良子さんは照明が付いていた台所の図(1)の地点で、津谷さんと2人で菅原被告から拳銃を取り上げようと被告の右腕を上げていた時、隊員2人が勝手口から入ってくるのを見たという。県警は、隊員が到着した時、津谷さんと被告がもみ合っており、間に入ると津谷さんが拳銃を持っていたと説明している。 隊員2人と津谷さん、被告が廊下に移動した後、良子さんは津谷さんが図(2)の地点で居間入り口に体を向け、両腕を隊員2人につかまれて、動けなくなっているのを見たという。直後に居間から出てきた被告が津谷さんに向かって、剪定ばさみを突きだした。県警は寝室入り口付近で腕を上げたが、すぐに離したと説明している。 県警は27日、県議会教育公安常任委員会で、事件の検証結果を報告する。 再現に先立ち記者会見した良子さんは「私がこの目で見たものと県警発表は全く違う。これでは夫が浮かばれない。警察が検証結果を公表する前に、真実を話したかった」と述べた。
2010年12月24日金曜日
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