小沢氏「早晩国民から見放される」と菅政権を批判

　民主党の小沢一郎元代表は２３日、都内でインターネット動画番組に出演し、政治資金問題をめぐり菅直人首相が求める衆院政治倫理審査会への出席を拒否する考えを重ねて表明した。来年に強制起訴が見込まれることを踏まえ「司法の場に移っている。現段階では僕が出ても国会審議がスムーズにいく状況ではない」と述べた。また首相の政権運営を「このままでは早晩、国民から見放される」と批判した。

　２０日の首相との会談後、政倫審問題について公の場で発言するのは初めて。小沢氏が強気の姿勢を堅持したことで、党を二分する内紛の早期決着は一層難しくなった。

　小沢氏は「既に司法の場で論議されている問題を立法府でやるのは、三権分立の原則にもとる。（政治資金問題は）司法の場でけりをつければいい」との従来の主張を繰り広げた。

　同時に「僕が出ることで、国会がスムーズにいくとか、国民が納得して選挙も（民主党を）支持するなら喜んで出る。出席しないことで野党が審議拒否をしたり、選挙でベタ負けするなら責任を感じる」としながらも、「現実には僕自身の問題より、国民は経済や社会保障の問題でしっかりしろと言っている」と執行部に強く反論した。

　また中国漁船衝突事件の政府対応をめぐり「船長釈放の記者会見を那覇地検の一官吏に押しつけたのは非常に良くない。（釈放は）事実上、菅内閣が命じたもので、禍根を残した」と非難した。

（2010年12月23日21時16分  スポーツ報知）

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