「ドラえもん」や「オバケのQ太郎」で知られる漫画家の藤子不二雄が「毎日こどもしんぶん」で連載した「Uボー」=写真=の単行本が発売されました。「Uボー」が単行本になるのは初めてです。
藤子不二雄は、藤子・F・不二雄さん(本名・藤本弘。1933~96)と藤子不二雄(A)(本名・安孫子素雄。34~)のコンビ。1951年に「毎日小学生新聞」に投稿した「天使の玉ちゃん」でデビューしました。それが縁で、「毎日こどもしんぶん」(2000年休刊)が創刊した76年3月から79年8月まで「Uボー」を連載しました。
「毎日こどもしんぶん」は低学年に向けたオールカラーの週刊新聞でした。当時、編集次長だった加納嘉昭さんは「二つ返事で快諾してくれました。『ドラえもん』よりもう一段低年齢の子どもに向けた、より空想に近い物語が描かれています」と話します。
「Uボー」は、遠い星からやってきたUFOのUボーが主人公。すすむくんの前にふらりと出現し、仲良くなります。大きな口から取り出すのは不思議な道具たち。楽しい遊びの数々が描かれています。「スモールライト」や「どこでもドアー」など、同時期に雑誌で連載が進んでいた「ドラえもん」と通じるアイテムが見られます。
全179話を収録した「藤子・F・不二雄大全集 Uボー」は、小学館から1785円で発売中です。【篠口純子】