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木嶋被告起訴 直接証拠乏しく 裁判員難しい判断 (1/2ページ)

2010.12.23 14:11

 埼玉、東京の事件に続き、22日に殺人罪で起訴された木嶋佳苗被告。公判は長期化を避けるため、3事件を併合して、いずれかの地裁で一括して裁判員裁判で審理する可能性が高い。被告が否認し、直接証拠も乏しいとされる中、裁判員は難しい判断を迫られる。

 警視庁と千葉、埼玉両県警は、それぞれの事件で状況証拠を積み重ね、立件にこぎ着けた。千葉地検は「(立証に)自信があるので起訴した」と話すが、直接証拠に乏しい中で立証がなされたケースの裁判員裁判では、裁判員による証拠の評価はさまざまで、出された結論も分かれている。

 鹿児島地裁で今月10日、強盗殺人などの罪に問われた被告に対する裁判員裁判で、地裁は無罪判決を出した。現場に残された被告の指紋が重要な証拠とされたが、審理を担当した裁判員からは「この程度の状況証拠で犯人とは断定できない」と厳しい意見が出た。

 一方、福島地裁郡山支部で2月に開かれた殺人事件の裁判員裁判。争点は殺意の有無などだったが、被害者の傷跡の状況などから検察側の主張が認められ、ほぼ求刑通りの判決が言い渡された。裁判員は「疑問が残る点もあったが、最後は状況証拠から判断した」と対照的な評価をしている。

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