口蹄疫:韓国政府、ワクチン接種を決定(上)

 口蹄(こうてい)疫が22日、過去に一度も発生したことのない江原道にまで拡大したことを受け、政府は、牛に対して「最終手段」とされるワクチン接種を行うことを決めた。

 口蹄疫予防ワクチンは2000年当時、66年ぶりに口蹄疫が発生したときに使用された。しかし政府は、02年の口蹄疫発生時からはワクチン接種を行わず、殺処分を通じて拡大防止を努めてきた。ワクチン接種で口蹄疫を根絶できなければ、拡大が手に負えなくなるからだ。その代表例が台湾だ。防疫当局によると、人が口蹄疫に感染した牛の肉を摂取しても口蹄疫にはかからないという。

過去最大規模の口蹄疫に慌てふためく防疫当局

 今回の口蹄疫は、先月29日に慶尚北道安東市で発生して以降、楊州市や漣川郡、坡州市、高陽市など京畿道北西地域を越えて東進し、急速に被害地域が拡大している。22日には江原道の平昌郡、華川郡、春川市で口蹄疫が発生したほか、横城郡と太白山脈を越え、襄陽郡でも口蹄疫の疑いが確認された。

 しかし防疫当局は、口蹄疫の伝播経路すら把握できていない。最初に感染が確認された農場のオーナーが口蹄疫危険地域のベトナムへ旅行に出掛けた事実は確認したが、具体的な伝播経路は追跡できずにいる。

 一方、2000年には、京畿道、忠清南道、忠清北道と互いに隣接する3道で発生した。02年5-6月に発生した口蹄疫は、京畿道と忠清北道の2道、今年1月に発生した口蹄疫は、京畿道抱川市と漣川郡に限定された。さらに同4-5月に発生した口蹄疫は、京畿道(仁川市を含む)や忠清南道、忠清北道の隣接した3道に限定された。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る