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いただきおすすめFILE.41 酒肴 竹甚

東日新聞掲載日 2007.10.08

江戸の食文化を現代に再現 今宵は粋な町人の気分を満喫

料理

古文書を読み解いて創り出す
食文化華やかなりし江戸の美味

 華やかな町人文化が発達した江戸時代中期から後期にかけては、食通文化の発祥期であった。当初は富裕な商人層を中心としたものであったが、美味珍味を求める心は庶民の中にも広がり、豊富な旬の食材をあれこれと工夫した料理の数々がこの時期に誕生している。いわば、現代日本の食文化のルーツと言ってもいい時代である。

店主  豊橋市栄町に暖簾を掲げる「竹甚」は、古文書をもとに最盛期の江戸料理を現代に甦らせた、当地でも珍しい一軒。店主の竹田博光氏は、大学卒業後医薬品の営業マンとして活躍していたが、岡崎市の病院長との出会いから料理の道に誘われ、独学で江戸料理を極めた個性派の料理人である。

 「江戸時代の古文書をひもとき、現代にそのまま通用するものは忠実に再現、調味料の分量が表記されていなかったり、あまりにも現代人の味覚とかけ離れた味付けのものは私なりのアレンジを加えるなどして、どなたにも楽しんでいただけるような料理に仕上げています」
と、竹田氏。 古文書を読み解くため、くずし文字も独学で学び、数ある料理を実際に作ってみながら作り上げる江戸料理は、その一皿一皿が新しい感動に満ちている。

料理  「古文書を繰っていると、現代人では思いつかない素材の組み合わせ、調味料の配合に驚かされることもあります。例えば秋の料理としてお出しする『数の子と梨の黒胡麻味噌和え』は、梨の甘味と数の子の歯ごたえを西京みそと胡麻の風味がしっかりと包み込んで、非常に洗練された一品に仕上がっている。九つの素材を混ぜ合わせて作る『織部味噌』も、江戸時代そのままの味わいが現代人の心をつかむ珍品です」
 そうした凝った料理の他にも、大根とタコのなます、きんぴらなど、現代の家庭料理として生き残っている料理もあり、その多彩さには驚愕させられる。

内観

長火鉢に和ろうそくで江戸の宴
居酒屋料理も揃い初心者も安心

 料理だけでなく店の造りも、時代を意識した構成になっている。天井をやや低めに設え、照明もほの暗い。7〜8人掛けのカウンター席のほか、長火鉢を置いた座敷もある。座敷には燭台が備えられ、昔ながらの和ろうそくの灯の下での会食が可能。全員浴衣で涼の宴を設けた粋な常連客もいるそうだ。季節の江戸料理を懐石風に出す「江戸料理コース」は3,500円から。その他にも江戸料理の単品、オリジナルの酒肴も揃い、一見客でもいたって気軽に立ち寄れるのが魅力である。

 「江戸料理は奥が深く、幾ら学んでも学びきれない。今後も探求を続け、多くのお客様に気軽に楽しんでいただきたいと思っています」
 と、竹田氏。秋には松茸、冬には柚子を敷き詰めた鍋で焼く『鴨の鋤(すき)焼き』等が登場する。時には現代の喧騒を離れ、江戸の昔を偲んでみてはいかがだろう。

    <メニュー>
  • ★江戸料理コース3,500円
  •  ※江戸料理コースは要予約
  •  単品/¥350〜
  • ★日本酒約20種
  • ★焼酎約30種
  • ★生ビールもあります

  • 豊橋市栄町137-3
  • 電話 0532-61-2535
  • 営業時間 昼(予約のみ)12:00〜14:00 夜17:00〜23:00
  • 定休日 日曜日
  • 座席 2間(最大12〜13名)
  • 駐車場 6台(運転代行あり)
料理 料理 外観



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