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下福元強殺事件・鹿児島地検が控訴

2010年12月22日

 鹿児島市で高齢の夫婦が殺害された事件で、死刑を求刑された白濱政廣さんが今月10日の鹿児島地裁の裁判員裁判で無罪判決を受けましたが、鹿児島地検は、判決を不服として、22日控訴しました。
 
 この事件は去年6月、鹿児島市の民家で藏ノ下忠さんと妻のハツエさんが殺害されてるのが見つかり、鹿児島市三和町の無職、白浜政広被告が強盗殺人などの罪に問われたものです。

 1審では、白濱被告が無罪を主張しているのに対し、検察側は現場に残された指紋やDNAの状況証拠を立証の柱に事件は白濱被告の犯行として死刑を求刑しました。

 今月10日の判決で鹿児島地裁は「指紋やDNAは白濱被告のもの」と認定したものの、「この程度の証拠で、犯人と認定するのは許されない」として、無罪を言い渡していました。

 鹿児島地検では今月13日から被害者宅で補充捜査を行うなどし、上級庁の福岡高検と今後の対応について、協議してきましたが、22日福岡高裁宮崎支部に控訴しました。鹿児島地検の江藤靖典次席検事は「判決を検討した結果、白濱被告を犯人と認めなかった判決は見過ごすことができず、事実認定に誤りがあると考え控訴した。今後も必要な捜査は続けていく」と話しました。

 今後、審理は高裁に移ることになりますが、検察側の立証の柱は指紋やDNAであることに変わりはなく、はたして、状況証拠だけで殺害との関連を問うことできるのかが、大きなカギとなりそうです。


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