社会
老夫婦強殺事件・検察側が控訴
(鹿児島県)
鹿児島市で高齢の夫婦が殺害された事件の裁判員裁判で、被告の男性に無罪が言い渡されたが、鹿児島地検は判決を不服として22日、福岡高裁に控訴した。この裁判は去年、鹿児島市の民家で高齢の夫婦を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われ、死刑を求刑された白浜政広さんに対し、鹿児島地裁が無罪を言い渡したもの。検察側は改めて事件現場を訪れるなど控訴に向けた補充捜査を開始。22日、福岡高等裁判所宮崎支部に控訴した。鹿児島地検の江藤靖典次席検事は「裁判員裁判で示された国民の視点や感覚を尊重するのは基本的な方針だが、判決を子細に検討した結果、犯人性を認めなかった判決の事実認定には誤りがあると考えられるので控訴した」とコメント。これに対し、白浜さんは「当然。控訴は予想していた。証拠は全部出したので不安はない」と話した。白浜さんの代理人・新倉哲朗弁護士は「裁判員、裁判官が最後の最後まで知恵をしぼって出した結論に対して、それを不服があるとした控訴は大きな憤りを感じる」と話した。一方、亡くなった夫婦の遺族は、「控訴審では真実をぜひとも明らかにしていただきたい」などとコメントしている。[ 12/22 19:21 KYT鹿児島読売テレビ]