【ソウル】韓国西部沖の黄海で18日、韓国海洋警察庁の警備艇が不法操業していた中国漁船を取り締まろうとしたところ、漁船が警備艇に体当たりして転覆した。漁船の乗組員1人が死亡し、2人が行方不明となった。
韓国海洋警察庁によると、現場はソウル市の南約270キロメートルにある群山市の沖合。以前から中国漁船の不法操業が多く、18日には約50隻が漁をしていた。韓国警備艇が近づくと、一隻の漁船が体当たりをし、転覆したという。
転覆した漁船の乗組員のうち8人は海から引き上げられたが、そのうち1人が死亡。また、2人が行方不明だという。同庁によると、取り締まりの際、漁船の乗組員が鉄パイプなどで警備艇の海洋警察官を殴り、警察官4人が負傷した。
同庁によると、韓国の排他的経済水域(EEZ)内では毎年、300隻以上の中国漁船が不法操業で摘発されている。2008年にも、中国漁船の取り締まり中に海洋警察官1人が死亡し、6人が負傷するという事件が起きている。
(AP通信)