中国漁船転覆で韓国側に損害賠償を要求

　中国外務省の姜瑜副報道局長は２１日の記者会見で、中国漁船が黄海で韓国海洋警察の警備船に突っ込み転覆した事件について、韓国側に対し中国漁船側への「賠償を要求する」と述べた。中国外務省が事件への見解を示したのは初めて。韓国側があらためて反発することも予想される。

　韓国側は同国の排他的経済水域（ＥＥＺ）内で中国漁船が不法操業していたとしているが、副局長は中韓の漁業協定に基づき、両国の漁船が操業できる水域だったと主張。沖縄県・尖閣諸島周辺での中国漁船衝突事件に続き、自国の権益確保に向けた中国側の強硬姿勢が浮き彫りになった。

　また副局長は韓国側に対し、行方不明者の捜索に全力を挙げ「事件を起こした者を厳重に処罰する」よう要求。中国漁船側の財産と人的被害について賠償を求めた。（共同）

　［2010年12月21日20時23分］