鹿児島市の高齢夫婦殺害事件で、強盗殺人などの罪に問われた白浜政広被告（７１）について、鹿児島地検は２２日、裁判員裁判で無罪を言い渡した鹿児島地裁の判決には事実誤認があるとして控訴した。公判で白浜被告は全面否認し、検察側が死刑を求刑していた。
裁判員らが認定できないとした検察側の状況証拠について、裁判官のみの控訴審で再び争われる。
鹿児島地検の江藤靖典次席検事は「裁判員裁判の判決はできる限り尊重するのが基本だが、証拠に照らし看過できないと考えた」と述べた。今後も必要に応じ、補充捜査をするとしている。一方で白浜被告は鹿児島市で記者会見し、「控訴は想定していたが、内心怒りはある。正々堂々と向かっていく」と話した。同席した弁護人は「裁判員の方々が時間と労力をかけた判決。検察の対応は遺憾だ」と述べた。（2010/12/22-20:14）
裁判員無罪判決に検察控訴＝「事実誤認、看過できない」−高齢夫婦殺害・鹿児島
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