木嶋容疑者を起訴　殺人罪で３回目　一貫して黙秘続ける

　東京都と千葉、埼玉両県の連続不審死事件で、千葉地検は２２日、千葉県野田市で昨年５月に火災で死亡した安藤建三さん＝当時（８０）＝を殺害したとして、殺人罪で木嶋佳苗容疑者（３６）を起訴した。昨年１０月に発覚した連続不審死の殺人罪での起訴は３件目。捜査関係者によると、木嶋被告は逮捕直後に容疑を否認し、黙秘を続けているという。

　起訴状によると、木嶋被告は昨年５月１５日午前９時ごろから約１時間半の間に、安藤さん宅で安藤さんに睡眠導入剤を飲ませて眠らせた上で、こんろを使って練炭に火をつけ、午後０時５５分ごろに一酸化炭素中毒とやけどにより死亡させたとされる。

　捜査関係者によると、安藤さん宅の焼け跡から練炭の燃えかすとこんろが見つかった上、遺体から安藤さんが処方されたことのない睡眠導入剤が検出された。

　また、焼け跡から安藤さんが日ごろ使っていたパソコンが見つかっていないことも判明。木嶋被告がメールでのやり取りの内容が発覚することを免れるために処分した可能性もあるとみられる。

　連続不審死事件をめぐっては、さいたま地裁で９月に公判前整理手続が始まっている。