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「ホメオパシーで長女死亡」助産師と母親和解 山口地裁

2010年12月22日8時10分

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 生後2カ月の長女が死亡したのは、ホメオパシーという民間療法をする助産師が適切な助産業務を怠ったためだとして、山口市の女性(33)が助産師を相手取り、約5600万円の損害賠償を求めた訴訟で、助産師側が女性に和解金を支払うことで合意したことが21日、分かった。和解金は数千万円とみられる。

 同日、山口地裁で双方の代理人弁護士と裁判官が話し合い、和解が決まった。関係者によると、和解には「内容を口外しない」との条件が含まれており、和解の理由や金額について、双方の代理人は「話すことはできない」と答えた。

 訴状によると、女性は2009年8月、この助産師の指導のもと自宅で長女を出産した。しかし助産師は長女に、出血症を予防するためのビタミンK2シロップを投与せず、長女は同年10月、ビタミンK欠乏性出血症による硬膜下血腫を発症して死亡した。

 女性は、助産師が、母子手帳にあるK2シロップの投与欄に「投与した」とうその記録をしていたことや、K2シロップを投与しない場合の危険性を説明しなかったとし、「助産師の過失により長女は死亡した」と主張した。助産師側は、K2シロップの代わりに、ホメオパシーで飲み薬のように使われている特殊な砂糖玉「レメディー」を与えていたと説明していた。(伊藤和行)

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