口蹄疫:21万頭を殺処分、補償金2200億ウォン超

韓牛500万ウォン、豚30万ウォン…時価で補償金算定

京畿道加平郡まで拡大、被害は史上最大規模に

 牛や豚の伝染病である口蹄(こうてい)疫が、加平郡など京畿道東部地域にまで拡大する中、防疫当局が牛や豚を殺処分し、農家に支払う補償金が21日現在、2200億ウォン(約159億円)を超え、史上最高額を記録した。

 先月28日に慶尚北道安東市で口蹄疫が発生してから、口蹄疫の拡大を防ぐため、これまで農家1208戸の牛や豚など21万7356頭が殺処分された。今年4月から5月にかけて、仁川・江華地域で口蹄疫が発生した際には、4万9874頭の殺処分を行い、補償金681億ウォン(約49億3000万円)が支給された。

 政府は、殺処分を行った農家に対し、時価を基に補償金を支払う。時価は、農協で調査した埋葬当日の産地価格を基準に決めるが、現在、家畜市場がすべて閉鎖された状態のため、市場が最後に開かれた日を基準に補償金を算定する。例えば、成牛の韓牛(韓国伝統の肉牛)は、1頭当たり500万ウォン(約36万1900円)前後、豚は1頭当たり30万ウォン(約2万1700円)前後だ。

 政府は、殺処分する際に補償金推定額の50%をあらかじめ支給し、実際の補償金は、各市・郡の獣医や家畜防疫官などから成る補償金評価団が、殺処分当時の体重や年齢などを評価し、最終決定する。この際、通報が遅れたり、消毒を徹底しなかったりした農家に対しては、補償金の20~40%を減額して支給する。

 21日、口蹄疫は京畿道楊州市、漣川郡、坡州市、高陽市など、京畿道北西部に設けられた防疫網を超えて東に広まり、京畿道加平郡でも発生が確認された。

 農林水産食品部(省に相当)は、「京畿道加平郡下面新下里の韓牛農場で20日、口蹄疫の疑いがあるとの通報があり、検査を行った結果、陽性と判定された」と発表した。この農場は、今月15日に口蹄疫の発生が確認された楊州市南面湘水里の養豚場から東に33キロ離れた場所で、政府の管理地域(口蹄疫発生地より半径20キロ以内)の外にある。

 21日現在、全国で口蹄疫の疑いがあるという通報57件のうち、慶尚北道では安東市(29件)、醴泉郡(2件)、英陽郡(1件)、栄州市(1件)、京畿道では楊州市・漣川郡(1件)、坡州市(2件)、高陽市(1件)、加平郡(1件)など、38件が陽性判定を受けている。

方顯哲(パン・ヒョンチョル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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