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梨元さんの1人娘 麻里奈が突撃魂継承

 2010年も多くの著名人がこの世を去った。中でも、8月21日に亡くなった芸能リポーター梨元勝さん(享年65)は、肺がんと闘いながら、死の直前まで病床からリポートを続けた。その“突撃魂”は現在、1人娘でタレントの梨元麻里奈(30)が引き継いでいる。自身の芸能活動を続けつつ、ワイドショーの芸能コメンテーターや雑誌のコラム執筆など多忙な日々。「いつも父が見ていてくれる気がするんです」。麻里奈は、新境地に導いてくれた父に感謝した。

 都内にある自宅には、家族で撮った多くの写真が飾られている。最愛の父の死から21日で、ちょうど4カ月。麻里奈は「今でも父の夢をよく見ます。何てことはない夢。自分が死んだことが分かっていないのか、ただ笑顔で隣にいるだけなんですけど」。父の設立した「オフィス梨元」を母玲子さんとともに引き継ぎ、リポーターとしての仕事も始めた。夢に出てくるのは、生放送の出演前日が多い。「やっぱり心配なのかしら」と笑う。

 子どものころから、リポーターという職業には抵抗があったという。それが変化したのは、9月に営まれた「お別れの会」だった。萩原健一、浅香光代、石田純一…。父が取材対象とした芸能人ら1000人が駆け付け、別れを惜しんだ。「本当なら嫌われる立場なのに、多くの方から『あの憎めない笑顔で聞かれると、ついしゃべっちゃう』と言っていただいた。父はすごい人なんだ、とあらためて思いました」。舞台女優を目指し、98年に芸能界デビュー。何かを伝えることは、もともと好きだった。

 再出発の1歩として、11月にブログを立ち上げた。タイトルは「恐縮ism(イズム)」。誰にもこびず、真実を追求した父の仕事を受け継ぐことを高らかに宣言した。「動画サイトでタイトルを募集したら、圧倒的に『恐縮』が入るものが多かった。私自身は、いかにも、という感じなので迷いましたが、ある放送作家の方が『この言葉を使えるのは、もう君しかいないんだよ』と言ってくれたんです。確かにそうですよね。父も喜んでくれていると思います」と話した。

 決めたからには甘えはない。毎日起床とともにネットをチェック。新聞や雑誌も必ず目を通すなど、アンテナを張り巡らせる。現在、大阪と名古屋のローカル情報番組2本にレギュラー出演。雑誌コラム執筆に、父が最後まで全力を注いだ携帯サイト「芸能!裏チャンネル」には、留学経験を生かして海外芸能情報を発信する。「母とも話しています。父が今の私を見たらびっくりするねって。見せてあげたかったねって」。

 生涯、全国を飛び回った梨元さん。「家にはほとんどいなかったけれど、毎日必ず電話をくれた。いないことには慣れているけれど、もうその電話がないと思うと…」。まだ、涙する夜もあるという。芸能界初の親子2代リポーター。「父には決して追いつけない。でもいつか、少しでも近づけたら」。麻里奈は、家族思いだった父が歩いた道を1歩ずつたどっていく。【石井康夫】

 [2010年12月22日9時39分 紙面から]


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