マイクロソフトの次世代ブラウザInternetExplorer9(以下IE9)の最大の魅力は、サイトの表示能力が優れている点だ。とくに表示速度は、従来のIEに比べて格段に高速化された。サイトの表示が高速であれば、それだけ快適にサイトを閲覧することができる。

第3回目は、IE9が高速である秘密をさぐりながら、他社のブラウザとの速度比較を紹介しよう。

■かつてない高速化を実現したIE9
高速表示というのは、ブラウザを選ぶうえ、とりわけ大きな要素のひとつだ。IE9では、開発コンセプトの一つで「高速」を掲げてあるように、かつてない高速なブラウザを目指して開発されている。

IE9が如何に高速なウェッブブラウザであるかは、WebKitが提供するJavaScriptのベンチマークスイート「SunSpider」による結果を見れば明らかだ。
JavaScriptのベンチマークスイート「SunSpider」

IE9Beta版は、まだ正式版ではないにもかかわらず、IE8とは比べようのないほど大幅な高速化を実現している。
Firefox 4.0、Safari 5.0.2、Chrome 8.0 Beta、Opera11 Alphaと比較しても高速だ。

■高速化を実現した4つのポイント
IE9の高速化は、次の4つの技術的なポイントから実現されている。
1.新設計のJavaScriptエンジン
2.レイアウトエンジン、DOMの最適化
3.GPU-Powered HTML5
4.ネットワーク キャッシュの扱いの向上

今回は、新設計のJavaScriptエンジンと、レイアウトエンジンDOMの最適化にフォーカスしてみよう。


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■マルチコア対応で生まれ変わった
IE9では、開発コード「チャクラ(Chakra)」と呼ばれる新設計のJavaScriptエンジンが採用されている。ネットに詳しい人の中には、ご存知のかたもいるだろうが、最近はJavaScriptで記述されたサイトが多い。
IE8でもJavaScriptエンジンを搭載していたが、他社のウェブブラウザと比べて、実行速度が遅かったわけだ。

IE8では外部にあったJavaScriptエンジンをIE9に内蔵することでデータ受け渡しのロスを解消したのだ。これにより、JavaScriptの処理能力を飛躍的に改善できたのだ。
JavaScriptエンジンがIEに内蔵された

そして何より、IE9の新しいJavaScriptエンジンの最大の魅力は、マルチコアのプロセッサに対応した点だ。フォアグラウンドでJavaScriptを解釈しながら、バックグラウンドではJavaScript効率的なマシンコードにコンパイルすることで、マルチコアパソコンで高速に動作するように最適化されている。

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ブラウザは劇場であるべき!Webが主役となるシアターにIEは生まれ変わる
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