お笑いユニット、ザ・プラン9のなだぎ武(40)が、初著書となる自伝小説「サナギ」(来年1月14日発売、ワニブックス刊)で、中学時代にイジメに遭い、その後、引きこもりの生活を送っていたことを告白していることが20日、分かった。凄惨(せいさん)な仕打ちを経て、他人との会話から食までも遮断した体験がつづられた一冊。これまで、自身の過去を明らかにしておらず、ファンならずとも衝撃が走りそうだ。
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芸歴20周年の節目に、なだぎが衝撃の過去を初告白した。不惑を迎えた“ナゾの多い男”が、作家デビュー作で覚悟を決めた。これまで触れることのなかった、イジメや引きこもりの事実を赤裸々につづった。
中学時代、人見知りで肥満児であったことから“標的”となった。弁当箱を開くと砂を入れられ、殴る蹴るの暴行を受けた上に便器の中に顔を突っ込まれるなど、壮絶な仕打ちを受け続けたという。その後、就職先を辞めた後に数年間、引きこもり状態に。当時の居場所である自分の部屋を「暗い箱」に例え、いつか羽ばたく日を夢見るサナギの住処(すみか)と表現した。
イラ立ちが渦巻く日々の中、「何もなさない自分への戒め」として食を断つことを決め、ほぼ飲み物だけを取る生活を続けた。気付いた時には死に近い極限状態にまで陥った。「引きこもり」という言葉もない時代。部屋から出ることができず、すべてをシャットアウトする状況にもがき苦しんだという。
後半は、引きこもりから脱する過程が描かれる。先の見えない闇から一転し、光へ向かうストーリーが展開される。内容は重いものの、07&08年R‐1王者らしい笑いも織り交ぜられている。なだぎは「芸歴20年。年齢40歳。“芸人”にとって、邪魔になると思ってた自分の過去…。話す事を自分でも拒否し、昔の自分を拒絶していました。人生でも芸歴でも折り返し地点に来た中、“何か”を残してみたく、今このタイミングでしかできないと思い、この自伝を書いてみました…」と明かした。
来年1月8〜10日まで、東京・恵比寿エコー劇場で行われるザ・プラン9新春公演で、限定100冊が先行販売される。
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