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【世田谷一家殺害】遺留品から短い毛髪 年賀状は捜査員が保管…混乱ぶり浮き彫り

2010.12.20 01:30
このニュースのトピックス殺人・殺人未遂

 東京都世田谷区で平成12年12月、会社員、宮沢みきおさん=当時(44)=一家4人が殺害された事件で、遺留品のヒップバッグの中から、短い毛髪が見つかっていたことが19日、捜査関係者への取材で分かった。毛髪のDNA型を鑑定したところ、現場に残された犯人のものと一致した。

 捜査関係者によると、毛髪は長さ数センチで色は黒く、2階の居間に残されたヒップバッグから見つかった。現場には犯人が宮沢さん方を訪れるまで着用していたとみられるクラッシャーハットが残されており、逃走時には頭に何もかぶっていなかった可能性が高い。

 犯人は宮沢さんらを殺害した際に手を負傷したとみられ、捜査本部は4人と異なるA型の血液を採取、DNA型が分かっている。血液などを鑑定した結果、薬物を使用した痕跡はなく、アルコールやニコチンの成分は検出されなかった。

 一方、現場から行方が分からなくなっていた12年正月に届いた宮沢さん一家宛ての年賀状は、捜査員が聞き込み捜査のために持ち出していたことが判明。捜査本部はこれまで、犯人が宮沢さん一家との接点を隠すために処分したとみていたが、初期段階での捜査が混乱していたことを浮き彫りにした。

 捜査関係者によると、事件発生直後に宮沢さん一家の交友関係を調べるため、聞き込みを担当した捜査員が「翌日までに返す」との約束で年賀状を持ち出したが、そのまま返却されなかったという。

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