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取手バス通り魔は孤独で危ない「小説家志望」

2010年12月18日(土)17時0分配信 夕刊フジ 

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 茨城県取手市のJR取手駅前で、停車中の路線バス2台に乗り込んで女子中高生ら14人に包丁で重軽傷を負わせ、殺人未遂容疑で逮捕された住所不定・無職の斎藤勇太容疑者(27)。高校時代は小説家を夢見る影の薄い青年だったが、周囲には「すぐにあいつだと思った」と“危ない”印象も与えていた。

 斎藤容疑者は、2002年3月、県立高校の工業科を卒業。数日前に茨城県守谷市の新興住宅地にある実家を出て「数日間、路上生活をしていた」という。

 小・高校でクラスメートだったという男性(27)は「友人のいない孤独な男だった」とその印象を振り返る。

 高校の休憩時間には教室で1人座り、夏目漱石や太宰治の本を読む文学青年だったという。小学校の卒業文集では趣味は「本よみ」とし、将来の夢を「小説家」と書いていた。男性は「容疑者の名前を聞き、すぐにあいつだと思った」と話す。

 一連の犯行で、被害にあったのは、14歳−59歳の中・高校生12人と会社員女性2人の計14人にものぼった。それぞれ顔や手の切り傷や頭部打撲などの軽傷を負ったものの不幸中の幸いで死者はゼロだった。

 最悪の惨事が避けられたのは、斎藤容疑者から凶器の刃物を奪取したタクシー運転手の松本岩夫さん(67)らの活躍によるものだ。

 松本さんは1950年代に金平ジム(現協栄ジム)所属のフェザー級ボクサーとして活躍。64年にはWBA、WBC元世界フェザー級王者、シュガー・ラモスのスパーリングパートナーも務めたという。

 犯行後、「人生を終わりにしたかった」と供述したという斎藤容疑者だが、身勝手な動機は許されるものではない。





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