２千万円詐取、元支店長に実刑　佐賀共栄銀の口座偽造事件

　顧客名義で不正に開設した口座を使って約２１００万円をだまし取ったとして、電子計算機使用詐欺の罪に問われた、佐賀共栄銀行江北支店（佐賀県江北町）の元支店長、山口弘治被告（４６）＝佐賀市東与賀町＝に佐賀地裁は１３日、懲役２年６月（求刑懲役４年）の判決を言い渡した。

　判決理由で牧野宇周裁判官は「ギャンブルや風俗などで多額の借金を抱え、返済に困窮していた」と動機を指摘。「知人に必要書類に署名させるなど、犯行が発覚しないための準備をした。権限や決済に関する知識を悪用した計画的で巧妙な犯行だ」と述べた。

　判決によると、山口被告は昨年１０月から今年５月までの間、６回にわたり、同支店内のオンラインシステム端末に顧客から計約２１００万円の借り入れの申し込みがあったと虚偽の入力をし、不正に開設した口座に入金した。

　山口被告は８月４日付で懲戒解雇処分を受けた。