母親の死後も父親の遺族共済年金を不正に受け取っていたとして、生田署は17日、神戸市垂水区の無職の男(73)を詐欺などの疑いで神戸地検に最終送検し捜査を終結したと発表。確認された不正受給額は約1100万円に上った。男は「借金返済やギャンブルに使った」などと容疑を認めているという。
容疑は、元神戸市職員だった父親の遺族共済年金を受給していた母親が02年2月に93歳で病死したにもかかわらず、市職員で作る職員共済組合から送られてきた書類に母親を装って記名や押印をして返送。03年12月から10年6月までの間に母親の預金口座に41回、計1104万円を振り込ませたとしている。
母親の死亡届は出されており、戸籍なども抹消されていた。同組合が今年9月、詐欺容疑などで県警に告訴していた。【近藤諭】
〔神戸版〕
毎日新聞 2010年12月18日 地方版