昨日（12/20）、小沢一郎と菅直人が官邸で1時間半も会談した。会談の内容について、マスコミ論者がテレビであれこれ言っている。政局商売で稼いでいる。こういうときこそ、小沢一郎はテレビに出演すればいいのである。国民大衆は会談の中身について詳しく知りたい。菅直人は会談後に会見し、自分に都合のい情報をマスコミに流しているが、小沢一郎の方は何も直接には説明していない。小沢一郎の口から話を聞きたいと誰でも思うし、それは世間一般の刹那の情報ニーズである。ニーズに正面から応えればいい。小沢一郎が登場するとなれば、その番組の視聴率は一気にハネ上がる。テレビ局は揉み手の大歓迎で、出る側は事前の条件交渉で有利な立場を得られる。すなわち、官邸での会談の説明についても、小沢一郎の側から意味づけした情報を（朝ズバ的な妨害なしに）自由に発信することができる。小沢一郎が何も口開かなければ、マスコミが菅直人や仙谷由人の思惑どおりに情報を流し、世論の空気を押し固め、彼らの目指す方向に小沢政局をドライブする。小沢一郎は単なる「斬られ役」になるだけで、菅政権の支持率向上に利用されて捨てられるだけだ。小沢政局は、菅直人が政権浮揚のためにやっていて、その真相は次第に見透かされつつある。であれば、小沢一郎の口からそう暴露すればよいのであり、自ら「悪役」を引き受けて隠れて逃げ回る必要はないのだ。権力闘争なのだから、反撃すればよいではないか。
結局、小沢政局は越年で、新年から1/13の党大会まで延々と騒動が続くことになった。12/27に役員会を開いて再協議という日程では、とても年内に証人喚問を行うことはできない。予想すれば、おそらく新年早々の時点、国会での証人喚問の前に強制起訴があり、そのタイミングで離党勧告し、党大会前に小沢派を追放一掃するのが執行部のシナリオだろう。国会招致に応じようが応じまいが、両院協議会で執行部の責任を追及しようが、強制起訴がされれば、そこで必ず離党勧告となるのであり、離党しなければ除名となる。強制起訴は避けられず、権力闘争はそこで一つの終幕となる。離党（除名）は必至なのだ。菅直人が小沢一郎を党内に残すという想定はあり得ない。であれば、小沢一郎に残された選択は、共に行動する同志の数をなるべく多くして、さらに国民の支持が集まる政党を発起することだけである。今はそこに全力を傾注しなくてはならないはずだ。小沢一郎の側が、まるで菅直人に憐れみを請うように、党分裂回避に動くだとか、両院議員総会で揺さぶりをかける脅しをするなど全く無意味で、売られた喧嘩を買うしか生き延びる道がないのは明瞭だ。これから年末年始にかけて、執行部は小沢派の議員を一匹一匹潰すのであり、黙っていれば切り崩されて数が減るだけではないか。衆院比例の新人議員には、寝返れば党公認の取引が来るだろう。
田崎史郎は、この政局の当初は、小沢一郎と共に離脱する人数は20人だと言っていたが、ここに来て急に数が増えて衆院で50人が出ると言い出している。出鱈目な政局屋だ。が、いずれにしても権力闘争は数の奪い合いであり、数を固めなくてはいけない。最初にやるべきことは、鳩山由紀夫と輿石東と会談し、新党結成までの同調と結束を求めることである。鳩山派と参院の数をマキシマムに脹らますこと。そして、「国民の生活が第一」の理念を掲げ直し、政党の政策を明らかにすることである。さらに、亀井静香と会談して協力を仰ぎ、政策の一致を確認することである。また、裁判を控えた自分は大御所の位置に退き、第一線の現場指揮官（党首）は若い人間を抜擢して任せることだ。私は森ゆうこが党首がいいと思う。原口一博、海江田万里、細野豪志、この３人がついて来れば、代表代行と幹事長と政調会長をやらせる。田中康夫と亀井亜紀子を使う手もある。この態勢で政界再編の解散総選挙で100議席を狙う。過半数は無理でも、堂々たる野党第一党となり、新自由主義化に歯止めをかけ、「国民の生活が第一」の政策を実現する政治勢力となることができるだろう。選挙の候補者は大胆に公募をかけて人材を集めればいい。党名は、新党「国民の生活が第一」か、国民生活党。国生さゆりをイメージキャラクターに使うのはどうか。マニフェストは、昨年の衆院選のマニフェストをそのままスライドさせればいい。その方が国民にわかりやすく、支持も調達できるだろう。
小沢一郎、鳩山由紀夫、亀井静香は党の背後に引き、老壮青のバランスをとる。老は老で充実させ、青は１年生議員がわんさかという具合に、他党とは異なる年齢構成を試行するのも悪くあるまい。日本はこれから高齢化社会で、高齢者も簡単にはリタイアできないし、現場の中で全体を支える柱の一つとして貢献する道を模索しなくてはならない。組織のスタイルも変容を迫られる。新しい老壮青のモデルを提示すればどうか。もう一つ提案したいのは、長妻昭にアプローチすることで、本来、政策的には小沢派にいるのが適当な男である。本来、右も左もいて、寄せ集め集団だった民主党が、党内では少数派で最右派であるはずの凌雲会の政策で完全に染まってしまった。民主党と自民党は政策において同じ政党になり、有権者にとって民主党は魅力のない政党になっている。思うのは、そうやって策を練って他を調略し、勢力を拡大する軍師が小沢一郎の周辺に不在なことである。官兵衛や半兵衛がいない。昔の田中角栄には、例えば早坂茂三などという大物の秘書がいて凄味を利かせていた。早坂茂三の才覚を過大に評価するつもりはないが、小沢一郎の場合、田中角栄のような組織形成の腕がなく、軍団構築の妙がないのである。秘書の数は多いが、頭角を現して出る者がなく、軍団の厚みがない。なぜ、もっと人材の抜擢に注力しないのだろうか。良くも悪くも、経世会はひたすら人材がぶ厚かった。体育会系でありながら、政策に強く、政争に強かった。その遺伝子が失われている。
この政局で、「小沢斬りを利用した菅政権の支持率回復」をめぐって、読売と朝日の間で微妙な情報戦の綱引きが行われている。読売の方は、小沢斬りをやっても政権浮揚は無理だと言い、朝日の方は、小沢斬りをやれば確実に支持率は上がると言っている。小沢一郎を斬れと煽っている点では同じだが、両者には微妙なスタンスの違いがある。読売の方は、菅直人の支持率を上げたくないのであり、三度目の小沢斬りは大衆に見透かされて無駄な悪あがきだったという結論にしたいのである。これは、解散総選挙と自民党政権の復活を展望した政局論である。朝日の方は、今日の政界面記事（4面）で、それが「菅政権の支持率回復に繋がる可能性は否定できない」と書き、小沢斬りをする執行部を応援する記事にしている。菅政権の支持率を上げてやりたいのだ。実際のところ、支持率が上がるかどうかは、実際に小沢斬りをやった状況にならないとわからない。ただ、支持率という点だけからすると、民主党政権のままで、大連立をせずに政権を維持する方法がある。それは、菅内閣が総辞職して前原誠司か岡田克也に禅譲する場合で、そのときはマスコミが60％の支持率を出してやるだろう。これなら大連立なしに単独政権で予算も通る。解散の必要はない。民主党の議員たちが内心望んでいるのは、実はこのポスト菅の前倒しなのではないだろうか。支持率が高ければ、小沢斬りも容易にできるし、マスコミに「党内抗争のゴタゴタ」と叩かれる心配もない。そして小沢新党に抜ける議員も極小になる。
昨日（12/20）、小沢一郎と菅直人が官邸で1時間半も会談した。会談の内容について、マスコミ論者がテレビであれこれ言っている。政局商売で稼いでいる。こういうときこそ、小沢一郎はテレビに出演すればいいのである。国民大衆は会談の中身について詳しく知りたい。菅直人は会談後に会見し、自分に都合のい情報をマスコミに流しているが、小沢一郎の方は何も直接には説明していない。小沢一郎の口から話を聞きたいと誰でも思うし、それは世間一般の刹那の情報ニーズである。ニーズに正面から応えればいい。小沢一郎が登場するとなれば、その番組の視聴率は一気にハネ上がる。テレビ局は揉み手の大歓迎で、出る側は事前の条件交渉で有利な立場を得られる。すなわち、官邸での会談の説明についても、小沢一郎の側から意味づけした情報を（朝ズバ的な妨害なしに）自由に発信することができる。小沢一郎が何も口開かなければ、マスコミが菅直人や仙谷由人の思惑どおりに情報を流し、世論の空気を押し固め、彼らの目指す方向に小沢政局をドライブする。小沢一郎は単なる「斬られ役」になるだけで、菅政権の支持率向上に利用されて捨てられるだけだ。小沢政局は、菅直人が政権浮揚のためにやっていて、その真相は次第に見透かされつつある。であれば、小沢一郎の口からそう暴露すればよいのであり、自ら「悪役」を引き受けて隠れて逃げ回る必要はないのだ。権力闘争なのだから、反撃すればよいではないか。
結局、小沢政局は越年で、新年から1/13の党大会まで延々と騒動が続くことになった。12/27に役員会を開いて再協議という日程では、とても年内に証人喚問を行うことはできない。予想すれば、おそらく新年早々の時点、国会での証人喚問の前に強制起訴があり、そのタイミングで離党勧告し、党大会前に小沢派を追放一掃するのが執行部のシナリオだろう。国会招致に応じようが応じまいが、両院協議会で執行部の責任を追及しようが、強制起訴がされれば、そこで必ず離党勧告となるのであり、離党しなければ除名となる。強制起訴は避けられず、権力闘争はそこで一つの終幕となる。離党（除名）は必至なのだ。菅直人が小沢一郎を党内に残すという想定はあり得ない。であれば、小沢一郎に残された選択は、共に行動する同志の数をなるべく多くして、さらに国民の支持が集まる政党を発起することだけである。今はそこに全力を傾注しなくてはならないはずだ。小沢一郎の側が、まるで菅直人に憐れみを請うように、党分裂回避に動くだとか、両院議員総会で揺さぶりをかける脅しをするなど全く無意味で、売られた喧嘩を買うしか生き延びる道がないのは明瞭だ。これから年末年始にかけて、執行部は小沢派の議員を一匹一匹潰すのであり、黙っていれば切り崩されて数が減るだけではないか。衆院比例の新人議員には、寝返れば党公認の取引が来るだろう。
田崎史郎は、この政局の当初は、小沢一郎と共に離脱する人数は20人だと言っていたが、ここに来て急に数が増えて衆院で50人が出ると言い出している。出鱈目な政局屋だ。が、いずれにしても権力闘争は数の奪い合いであり、数を固めなくてはいけない。最初にやるべきことは、鳩山由紀夫と輿石東と会談し、新党結成までの同調と結束を求めることである。鳩山派と参院の数をマキシマムに脹らますこと。そして、「国民の生活が第一」の理念を掲げ直し、政党の政策を明らかにすることである。さらに、亀井静香と会談して協力を仰ぎ、政策の一致を確認することである。また、裁判を控えた自分は大御所の位置に退き、第一線の現場指揮官（党首）は若い人間を抜擢して任せることだ。私は森ゆうこが党首がいいと思う。原口一博、海江田万里、細野豪志、この３人がついて来れば、代表代行と幹事長と政調会長をやらせる。田中康夫と亀井亜紀子を使う手もある。この態勢で政界再編の解散総選挙で100議席を狙う。過半数は無理でも、堂々たる野党第一党となり、新自由主義化に歯止めをかけ、「国民の生活が第一」の政策を実現する政治勢力となることができるだろう。選挙の候補者は大胆に公募をかけて人材を集めればいい。党名は、新党「国民の生活が第一」か、国民生活党。国生さゆりをイメージキャラクターに使うのはどうか。マニフェストは、昨年の衆院選のマニフェストをそのままスライドさせればいい。その方が国民にわかりやすく、支持も調達できるだろう。
小沢一郎、鳩山由紀夫、亀井静香は党の背後に引き、老壮青のバランスをとる。老は老で充実させ、青は１年生議員がわんさかという具合に、他党とは異なる年齢構成を試行するのも悪くあるまい。日本はこれから高齢化社会で、高齢者も簡単にはリタイアできないし、現場の中で全体を支える柱の一つとして貢献する道を模索しなくてはならない。組織のスタイルも変容を迫られる。新しい老壮青のモデルを提示すればどうか。もう一つ提案したいのは、長妻昭にアプローチすることで、本来、政策的には小沢派にいるのが適当な男である。本来、右も左もいて、寄せ集め集団だった民主党が、党内では少数派で最右派であるはずの凌雲会の政策で完全に染まってしまった。民主党と自民党は政策において同じ政党になり、有権者にとって民主党は魅力のない政党になっている。思うのは、そうやって策を練って他を調略し、勢力を拡大する軍師が小沢一郎の周辺に不在なことである。官兵衛や半兵衛がいない。昔の田中角栄には、例えば早坂茂三などという大物の秘書がいて凄味を利かせていた。早坂茂三の才覚を過大に評価するつもりはないが、小沢一郎の場合、田中角栄のような組織形成の腕がなく、軍団構築の妙がないのである。秘書の数は多いが、頭角を現して出る者がなく、軍団の厚みがない。なぜ、もっと人材の抜擢に注力しないのだろうか。良くも悪くも、経世会はひたすら人材がぶ厚かった。体育会系でありながら、政策に強く、政争に強かった。その遺伝子が失われている。
この政局で、「小沢斬りを利用した菅政権の支持率回復」をめぐって、読売と朝日の間で微妙な情報戦の綱引きが行われている。読売の方は、小沢斬りをやっても政権浮揚は無理だと言い、朝日の方は、小沢斬りをやれば確実に支持率は上がると言っている。小沢一郎を斬れと煽っている点では同じだが、両者には微妙なスタンスの違いがある。読売の方は、菅直人の支持率を上げたくないのであり、三度目の小沢斬りは大衆に見透かされて無駄な悪あがきだったという結論にしたいのである。これは、解散総選挙と自民党政権の復活を展望した政局論である。朝日の方は、今日の政界面記事（4面）で、それが「菅政権の支持率回復に繋がる可能性は否定できない」と書き、小沢斬りをする執行部を応援する記事にしている。菅政権の支持率を上げてやりたいのだ。実際のところ、支持率が上がるかどうかは、実際に小沢斬りをやった状況にならないとわからない。ただ、支持率という点だけからすると、民主党政権のままで、大連立をせずに政権を維持する方法がある。それは、菅内閣が総辞職して前原誠司か岡田克也に禅譲する場合で、そのときはマスコミが60％の支持率を出してやるだろう。これなら大連立なしに単独政権で予算も通る。解散の必要はない。民主党の議員たちが内心望んでいるのは、実はこのポスト菅の前倒しなのではないだろうか。支持率が高ければ、小沢斬りも容易にできるし、マスコミに「党内抗争のゴタゴタ」と叩かれる心配もない。そして小沢新党に抜ける議員も極小になる。