長友、アジア杯Ｖへ超強行軍！クラブ再合流→リーグ戦出場→アジア杯直行

グッチの紙袋を提げ帰国したチェゼーナの長友

　チェゼーナの日本代表ＤＦ長友佑都（２４）が来年１月９日に初戦のヨルダン戦を迎えるアジア杯（カタール）に超強行軍で参加する可能性が２０日、浮上した。この日、一時帰国した長友はクリスマス休暇明けにクラブに再合流予定。１月６日の敵地・ブレシア戦出場後に直接ドーハ入りし、試合前日に代表練習に合流するという過酷日程を乗り切り、ザック・ジャパンに栄光をもたらす覚悟だ。

　セリエＡ移籍後、リーグ戦全１７試合連続フル出場中の“鉄人”が更なる地獄日程に直面した。２０日午前、成田空港に降り立った長友は「アジア杯は優勝を目指してやっている。精神的にもチームを引っ張るつもりでやっていく」と決然と語った。２大会ぶりとなるアジア制覇宣言。その裏には悲壮な決意が込められていた。

　日本サッカー協会関係者によると、２４日発表のアジア杯２３人のメンバーに選出確実の長友だが、２７日にスタートする代表合宿（大阪）は回避の見込み。２８日に渡欧して、クリスマス休暇明けで２９日に再始動するチェゼーナの練習に再合流し、６日の１１年リーグ初戦となる敵地ブレシア戦に出場。翌日に陸路でミラノに入り、マルペンサ空港からの直行便でカタールの首都ドーハ入りの予定だ。６日に敵地ＡＳローマ戦を控えるカターニャＦＷ森本と同様に、最悪の場合、９日のアジア杯初戦ヨルダン戦前日に代表合流となる危険な強行軍の可能性が出てきた。

　絶大な実力を誇るがゆえのジレンマだ。両サイドバックとしてチーム随一の働きを見せる大黒柱を、チェゼーナのフィカデンティ監督とミノッティ強化部長は高く評価。ザッケローニ監督や日本サッカー協会側に代表供出を見合わせるように継続的に要請している。しかし、初タイトルに燃えるザッケローニ監督は日程面の問題を考慮せず、ベストメンバーに固執している。

　「体は動かさず、ひたすら休むつもりです」と長友。日本食に飢えていた男は帰国直後、恵比寿で豚骨ラーメンを平らげた。１０年を「挑」という言葉で総括した挑戦者が、８日間の休養で英気を養い、地獄日程に挑む。