現代建設売却:現代グループの優先交渉権取り消し(上)

 現代建設の債権団は20日、同社売却に向け、現代グループに与えた優先交渉権を取り消すことを決めた。現代グループが現代自動車グループとの激しい競争の末、先月16日に優先交渉対象者に選ばれてから1カ月で、状況が一変した。

 現代グループは仏ナティクシス銀行から借り入れた1兆2000億ウォン(約870億円)の融資条件を明らかにするよう求める債権団に対し、十分な説明資料を提出できなかった。このため、現代建設は予備交渉対象者の現代自動車グループの手に渡る可能性が高まった。現代自グループは先月の本入札で5兆1000億ウォン(約3700億円)の価格を提示。5兆5100億ウォン(約3990億円)で入札した現代グループに、評点にしてわずか0.8点(100点満点)で敗れていた。

 韓国外換銀行、政策金融公社、ウリ銀行など現代建設債権団運営委員会は20日、現代グループと結んだ現代建設売却に向けた覚書の解消に関する書面同意書を先月17日に債権者に送付した結果、債権団の75%以上の同意が得られたとして、覚書の解消を決議したと発表した。現代グループとの本契約(株式売買契約)も、債権団の80%以上の同意が得られず否決された。債権団は現代グループについて、今年に入り財務構造改善約定の締結対象に挙げられるなど財務状態が悪化しており、買収代金上乗せ分の出所を説明できなかったことを、買収資格取り消しの主因として挙げた。

 一方、予備交渉対象者の現代自グループに優先交渉対象者の資格を与える案件を株主協議会(債権団全体会議)に上程することについては、債権団の75%以上の同意が得られた。現代自グループは、次回の現代建設株主協議会(日程未定)で再び債権団の75%以上の同意が得られれば、優先交渉対象者に指定される。債権団関係者は「現代自グループに優先交渉権を与えることに反対する債権者は多くないため、可決される可能性が高い」との見方を示した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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