射撃訓練:中ロの反応と安保理の状況は?(上)

中国「リチャードソン知事の訪朝で進展があれば、武力衝突はない」

 中国外務省の姜瑜・副報道局長は20日、延坪島海上で行われた韓国軍の射撃訓練について、「事態の最新の進展状況を注意深く見守っている。南北双方に最大限の自制を呼び掛けたい」とする内容の短いコメントを、訓練終了から3時間後に発表した。中国は今回の射撃訓練をめぐり、実施前から強く反対する立場を表明していたが、この日のコメントでは、訓練を強行したことに対する直接の非難はなかった。

 中国の崔天凱・外務次官は同日午後、中国・オーストラリア人権フォーラムの会場で記者会見し、韓国・北朝鮮の国家名には具体的に触れずに「韓半島(朝鮮半島)で戦争を起こし、住民を流血させる権利は誰にもない」と述べた。

 北朝鮮が対応射撃を行わなかったことで、中国中央テレビ(CCTV)や新華社通信など中国の国営メディアは、緊張状態のさらなる高まりが回避されたことに安堵(あんど)感を示し、その理由として、ビル・リチャードソン米ニューメキシコ州知事の訪朝によって米朝の対話が再開されたことを挙げた。中国社会科学院アジア太平洋研究所政治室の葉海林・副主任は、人民日報の電子版「人民網」とのインタビューで、「北朝鮮の目的は米朝間の対話であるため、今回の訓練に軍事的対応をしたかどうかは重要ではない。訪朝中のリチャードソン州知事を通じて米朝間の対話に進展があったなら、北朝鮮は自国内で対応訓練を実施する程度でこの局面を終わらせ、これ以上武力衝突を拡大させることはないだろう」と語った。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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