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アニメ・マンガ界が大ピンチだ!㊦

ノンセクション2010年03月23日 13:07 | フォルダ : 法務

関連キーワード :新世紀エヴァンゲリオン児童ポルノ冤罪

 
 杉山さんは、どうせ裁判になれば真実が明らかになるとの思いから、殺人事件の犯行を認める、ウソの供述をしてしまいました。
しかしこの後いくら無実を訴えても、一審から最高裁に至るまで有罪判決は覆ることはなく、29年間の獄中生活を余儀なくされました。
 代用監獄での取調べは昼夜関係なく行われ、心身ともに追い詰められたといいます。
 こうした悲劇を起こさないために、取調べの可視化は不可欠でしょう。
たとえば米国では「わいせつ」の定義が日本より厳密に定義されており、弁護士が立ち会う権利が認められています。
しかし日本では取調べの可視化すら実現していないため、冤罪や別件逮捕などの懸念は拭えないままです。
この問題、可視化とセットでなければ議論できない問題とも言えます。
今のままだと、こんな最悪のシナリオが思い浮かびます。
自分の部屋に「新世紀エヴァンゲリオン」の作品があつたとします。
作品の中には碇シンジが届け物に行き、風呂から上がった綾波レイともみあいになってしまうシーンがあります。
 これが見つかって単純所持で逮捕され、別件の容疑を被せられるという悪夢だって、今のあいまいな規定なら考えられないことはないわけです。
 懸念が増す理由がほかにもあります。
国よりも先行する形で児童ポルノの規制強化に走っている
東京都青少年問題協議会の動きです。
漫画やアニメでの子供に関する性描写を規制する東京都の青少年健全育成条例改正案にはマンガやアニメ、ゲームのキャラクターを想定した「非実在青少年」への規制や、ただ画像や図版を持っている行為を規制する「単純所持」規定が盛り込まれています。
 これには漫画家たちも大きな危機感を抱き、今月15日にはちばてつやさん、永井豪さん、里中満智子さんらが都庁内で記者会見しており、約60人の反対する漫画家リストも公表されました。
 単純所持の基準が不明確なうえ、児童ポルノ禁止法にさえない単純所持を禁止することが「地方公共団体は法律の範囲内で条例を制定することができるとする憲法94条に反する」と法律の専門家も指摘しているからです。
16日の参議院文部科学委員会でも、民主党の谷岡郁子議員が都の問題を取り上げました。
「ドラえもんの静香ちゃんや、サザエさんのワカメちゃんがお風呂に入っている場面がみられなくなるということが、もし起こりますと、私どもとしては大変な文化遺産を失って、それが再放送されないという状況にもなりかねない。
そうならないようにバランスの取れた判断ができる体制を整えていただきたいと考えていますがいかがでしょうか」
と川端達夫文部科学大臣に問いただしています。
 児童ポルノが児童に対する犯罪を誘発する、というのは根拠のない推論だという専門家の意見を今一度思いだす必要があります。
これが忘れられると、冷静な論議ができなくなるからです。
 戦前の言論封殺にはエログロナンセンス規制が使われました。
 戦後65年。今度は“萌え”文化、ということなんでしょうか。

(この稿おわり)
 

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