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鹿児島市夫婦強殺 鹿児島地検が控訴の意向
(2010 12/20 11:27)
 鹿児島市下福元町で昨年6月、高齢の夫婦が自宅で殺害された事件で、強盗殺人と住居侵入の罪に問われた同市三和町、無職白浜政廣被告(71)を無罪とした裁判員裁判の判決について、鹿児島地検は控訴する方向で上級庁の福岡高検と協議していることが19日分かった。
 検察側は、侵入口と見立てた掃き出し窓と物色跡が見つかったたんすから採取した指紋・掌紋、DNA型が白浜被告と一致したことで有罪を主張したが、10日の鹿児島地裁判決は、指紋などが起訴状にある犯行時間帯に付着したとは認めなかった。
 地検は補充捜査に着手しており、14日には検察官が掃き出し窓付近を調べた。幹部が16日、福岡高検(福岡市)を訪れ、補充捜査の経過などを報告。指紋やDNA型の一致が立証の柱であることに変わりはなく、殺害との関連を認定しなかった地裁判決を覆せるかどうか協議している。控訴期限は24日。
 白浜被告は捜査段階から「現場に行ったことはない」と全面否認。地裁判決は指紋・掌紋とDNA型の一致を認め、「行ったことがないという(白浜被告の)供述はうそ」としたが、「過去に行ったことがある程度」の状況証拠にすぎないと位置付けた。
 指紋などの状況証拠に基づいた検察側立証に対し、判決は「疑問を差し挟む余地がある」と指摘。「本件程度の証拠で犯人と認定するのは許されない」と無罪を言い渡した。
 同事件は否認する被告に死刑が求刑された裁判員裁判で初めてのケース。死刑求刑に対する無罪判決も初めてだった。
 
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