現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 政治
  4. 国政
  5. 記事

「中国に親しみ感じぬ」8割 内閣府世論調査、尖閣影響

2010年12月18日21時54分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

図:  拡大  

 内閣府が10月に行った世論調査で、中国に親しみを感じない人が、過去最高の8割近くにのぼった。9月に起きた尖閣沖の漁船衝突事件が対中感情に影を落としているとみられる。また日中関係について、9割近くの人が「良好だと思わない」と答えた。

 外交についての今回の調査で、中国に「親しみを感じない」と答えた人は77.8%。前年から19.3ポイントの大幅増で、1978年以降の調査で最悪となった。日中関係を「良好だと思わない」と考える人は、前年から33.4ポイント増えて88.6%に達した。「親しみを感じる」人は20.0%(前年比18.5ポイント減)とほぼ半減し、過去最低だった。

 日本人の対中感情は、80年代後半までは「親しみを感じる」割合が、7割前後を保っていた。しかし天安門事件が起きた89年に急激に悪化。その後はほぼ横ばいだったが、両国関係は、小泉純一郎氏が首相就任後、靖国神社参拝などで冷え込んだ。国民の中国への親近感も、アジア杯サッカーでの中国人観客の反日的な応援が問題になった2004年以降、さらに落ち込んだ。

 「東アジア共同体」を掲げて対中関係を重視する鳩山政権誕生直後の昨年調査では若干好転したが、今回急激に冷え込み、長期的な低落傾向に歯止めがかかっていない。

 日米関係では、米国に「親しみを感じる」人の割合は79.9%で、過去最高を記録したのに、両国関係を「良好だと思う」人は前年から8.8ポイント下がって73.0%に。普天間問題をめぐって関係がぎくしゃくしたことが影響したと見られる。

 ロシアに親しみを感じる人は14%(前年比1.4ポイント減)、韓国に親しみを感じる人は61.8%(同1.3ポイント減)と、いずれも微減した。

 調査は、10月21〜31日に面接方式で実施。対象者3千人のうち1953人が回答した(回収率65.1%)。(山岸一生)

関連トピックス

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

下院選の敗因は何か。東大・久保教授が中間選挙の分析と今後の米国政治の動向を占う。

北朝鮮の砲撃で韓国の世論は沸騰。わが国の守りは大丈夫なのか。日本の「迎撃力」を総点検。

元警察官だったジャーナリストの急逝。黒木氏の身に何が起こったのか、本誌だけが知る全情報。


    朝日新聞購読のご案内
    新聞購読のご案内 事業・サービス紹介