2010年11月23日 21時26分 更新:11月23日 21時37分
【広州・芳賀竜也】北朝鮮による韓国への砲撃のさなか、両国も参加して当地で行われているアジア大会は第12日の23日、特別な措置は取られず、予定通り行われた。韓国メディアによる過度な取材も予想されたが、特に混乱はなかった。
華南理工大体育館で行われたレスリングは、男子フリースタイル55キロ級で北朝鮮のヤン・キョンイル選手(21)が銀メダルを獲得。3位には韓国の金孝燮選手(30)が入り、表彰式では同じ表彰台の両端に上った。最後は金、銀のメダリストと銅メダリスト2人の計4人で肩を組み、記念撮影にも応じた。ヤン選手は特に拒否しなかったが、表情は終始、硬かった。
表彰式後は通常、選手は各国メディア向けの「取材ゾーン」を通るが、ヤン選手はゾーンとは反対方向に歩き出し、取材を拒否するような姿勢を見せた。誘導役のボランティアに二度、三度と制止され、最終的には取材に応じた。
韓国のテレビ局が「今回の砲撃についてどう思うか」などと質問すると、ヤン選手は「私には分からない」と答えた。韓国メディアからのそれ以上の取材はなかった。