レアアース:日本政府、ベトナムと共同開発へ

2010年10月22日 10時59分 更新:10月22日 12時29分

 政府は、ハイテク製品の製造に不可欠なレアアース(希土類)について、ベトナムと共同開発する方針を固めた。31日にハノイで開かれる菅直人首相とベトナムのグエン・タン・ズン首相との首脳会談での合意を目指す。レアアースは世界生産量の9割超を中国が占めているが、尖閣諸島沖の漁船衝突事件以降は日本向けの輸出が事実上止まるなど「中国リスク」が顕在化しており、同国への過度の依存からの脱却を図りたい考えだ。

 大畠章宏経済産業相は22日の閣議後会見で、「ベトナムとの共同開発は強く希望している。菅首相の訪問の際に合意できるよう努力したい」と述べた。

 ベトナムの北部地域は、液晶ガラス研磨やハイブリッド車用モーターなどに使用されるセリウムやジスプロシウムといったレアアースが埋蔵されているとみられる。共同開発が実現すれば、日本側は探査や製錬などの技術を提供する見通しだ。

 日本政府はベトナムのほか、モンゴルなどともレアアース鉱山の共同探査を進めている。【西田進一郎、立山清也】

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