「ＹＡＭＡＴＯ」から転落死　「宇宙戦艦〜」西崎義展さん

　７日午後０時３５分ごろ、東京都小笠原村父島の二見港で、人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のプロデューサー西崎義展（本名弘文）さん（７５）が船から海に転落、間もなく死亡した。

　小笠原海上保安署によると、西崎さんはウエットスーツを着用して遊泳の準備をしていた際、船の右舷中央部から誤って転落した。乗組員の通報を受けた同署の船艇が西崎さんを引き揚げ同村の診療所に搬送したが、午後３時ごろ死亡が確認された。

　西崎さんは水産学校から買い上げて改修した汽船「ＹＡＭＡＴＯ」（４８５トン、９人乗り組み）の初航海のため、６日から父島を訪れていた。

　現場は港の岸壁から約２キロの場所で、水深約４０メートル。当時、北東約５メートルの風が吹いていたが、波は穏やかだったという。

　西崎さんは、１９７４年に放送が始まった「宇宙戦艦ヤマト」のプロデューサーを務め、７７年には劇場版が大ヒット。７０年代のアニメブームの一翼を担い、「映画界の革命児」とも呼ばれた。昨年には、製作総指揮と監督などを務めた劇場版アニメ「宇宙戦艦ヤマト　復活篇」が公開された。