射撃訓練:米国、北朝鮮の挑発をけん制(下)

「韓国が米軍を人間の盾に?」

 米メディアも連日、「緊張高まる韓半島(朝鮮半島)情勢」や、韓米両国による「今回は絶対に許さない」という、従来とは異なる態度について、主要ニュース扱いで報じている。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは週末版の1面に、延坪島で韓国軍の兵士が警戒任務に当たる写真を掲載した。また、「北朝鮮が新たな攻撃を加えると威嚇している」と題する記事を全面に載せた。同紙は、「オバマ政権は、6カ国協議の即時再開に向けた中国の要請を拒否している。米国政府は、北朝鮮が先に緊張緩和に向けた措置を取るべき、との立場を明確に示している」と報じた。ニューヨーク・タイムズも「韓国の訓練には、米国の関係者およそ20人が、支援やオブザーバーという立場で参加するとみられる。北朝鮮はこれについて、『韓国が米軍を、人間の盾にしている』と非難している」と報じた。

 CNNテレビやAP通信などは、延坪島に取材陣を派遣し、現場の状況を繰り返し報じた。CNNは、空軍の戦闘機が飛行する様子や、海兵隊隊員らが警戒勤務に当たる様子を映像で紹介し、「現在はこれまで以上に、韓半島の緊張レベルが高まっている」と報じた。

 こうした雰囲気の中、米国政府は「韓国は北朝鮮の深刻な挑発に対し、驚くほど自制してきた」点を再度評価した上で、「韓国が計画している訓練の中に、北朝鮮を脅かす内容は全くない」点を強調している。クローリー次官補は、米軍が今回の訓練に参加するかどうかを尋ねる質問に対し、「今回の訓練は、韓国の訓練だと聞いている」と答えた。同次官補は17日、ロシアのボロダフキン外務次官とベイル駐ロシア米国大使が、ロシア側の呼び掛けで会談したことを明らかにし、「北朝鮮問題を含むさまざまな問題について話し合った」と説明した。

ワシントン=イム・ミンヒョク特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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