訪朝した米知事、北に軍事委設立を提案

金桂冠氏、リチャードソン知事に「訪朝が何度も延期、米に民主主義はあるのか」

 北朝鮮を訪問している米ニューメキシコ州のビル・リチャードソン知事は19日、北朝鮮に対し、南北間の軍事ホットラインの稼働と、韓国・北朝鮮と米国が参加する紛争地域監視のための軍事委員会設立を提案したことが分かった。同知事に同行して取材を行っている米国のCNNテレビ、ニューヨーク・タイムズ紙が伝えた。

 この報道によると、リチャードソン知事は、北朝鮮のパク・リムス国防委員会政策局長との会談でこの内容を提案。これに対し北朝鮮側は、「開放的」な立場を示したものの、公式的には受け入れを表明しなかったという。

 同知事はCNNとのインタビューで、韓国の(延坪島での)射撃訓練に関連し、「現在の韓半島(朝鮮半島)情勢は、1953年の停戦協定締結以降、最も深刻な状況だ。北朝鮮側は対応することを示唆したが、北朝鮮もまた、国連安全保障理事会の決議案によって現在の緊張が緩和することを期待している様子だった」と述べた。

 ニューヨーク・タイムズによると、北朝鮮外務省の金桂冠(キム・ゲグァン)第1外務次官は、リチャードソン知事の訪朝が米国政府の要請で何度も延期されたことについて、「米国は人権の保障をうたっているが、本当の民主主義があるのか疑わしい。あなたがここに来るのも、思い通りにならなかったではないか」と述べたという。

リチャードソン・米ニューメキシコ州知事(写真左)、金桂冠・北朝鮮外務省第1外務次官(同右)

ワシントン=イム・ミンヒョク特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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