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鳩山前首相:引退を正式に撤回 菅政権への不満から翻意か

後援会の役員会で次の衆院選出馬を正式表明する鳩山由紀夫前首相=北海道苫小牧市のホテルで2010年12月18日午後1時35分、平田明浩撮影
後援会の役員会で次の衆院選出馬を正式表明する鳩山由紀夫前首相=北海道苫小牧市のホテルで2010年12月18日午後1時35分、平田明浩撮影

 民主党の鳩山由紀夫前首相(衆院北海道9区)は18日、地元・北海道苫小牧市のホテルで開かれた後援会役員会の会合であいさつし「国益に資する政治を行わせていただくために、次の衆院選でも行動を共にさせていただきたい」と述べ、首相辞任時に表明した今期限りでの引退を正式に撤回した。鳩山氏は菅直人首相の政権運営を批判し、「民主党の原点を今こそ思い出して行動していかねばならない」と強調。菅政権への不満から翻意したことを印象付けた。

 鳩山氏は、野党時代、自民党政権で首相経験者が影響力を行使する状況を批判し、首相辞任後は引退すべきだとの考えを表明。6月の退陣の際、次期衆院選への不出馬を明言したが、10月になって撤回の意向をにじませる発言をしていた。この日、引退撤回について鳩山氏は「もとより政治家の言葉が軽くあってはならない」と述べたが、「国益に資するよう行動で示していく」と釈明した。

 そのうえで日中、日露関係の悪化を念頭に「議員を続けさせていただくべきか悩んでいる中で、さまざまな外交問題も直撃した。『自分(が首相)だったら』とさまざまな思いも申し上げた」と菅外交を批判。小沢一郎元代表の国会招致問題を巡る党内対立についても「いがみ合うのではなく、国民に信頼される民主党の体質に今一度作り替えていかなければならない」と挙党態勢を取るよう要求した。

 また「現在の民主党の状況を考えた時に、いつ(衆院)解散・総選挙があるか分からない」と早期解散の可能性を指摘した。【朝日弘行】

毎日新聞 2010年12月18日 19時31分(最終更新 12月18日 19時43分)

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