会談前に握手する社民党の福島党首(左)と菅首相=6日午前、首相官邸
菅直人首相(民主党代表)は6日午前、社民党の福島瑞穂党首と官邸で会談し、編成作業が本格化している2011年度予算案に関して、両党幹部による政策協議を開始することで合意した。武器輸出三原則見直しについて福島氏は「見直しがあれば政権との距離を考えないといけない」と堅持を要求。首相は「しっかりと受け止め社民党と協議していきたい」と述べ、社民党の意向に配慮する考えを示した。来年の通常国会での11年度予算案と関連法案成立に向け、両党は関係強化を図る。
両氏は、社民党が主導してきた労働者派遣法改正案と国民新党が求めている郵政改革法案を、通常国会で早期に成立を図る方針をあらためて確認。首相は「成立に向けた戦略も含め協議したい」と述べ、衆院での再可決を念頭に協力を求めた。
福島氏は米軍普天間飛行場移設問題に関し「県外移設を主張した仲井真弘多知事の当選を受け止めてほしい」と述べ、移設先を名護市辺野古崎地区とした日米合意の見直しも求めた。首相は「沖縄県側と十分協議する」と述べるにとどめた。
福島氏は11年度予算案に若者の就労支援を盛り込むよう要求。首相は「当然だ」と応じた。