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選挙:知事選 民主道連、木村氏に出馬を正式要請 「重く受け止める」 /北海道

 来年4月の知事選を巡り、民主党道連は7日、農林水産省大臣官房政策課企画官の木村俊昭氏(50)に正式に出馬を要請した。木村氏は「今は白紙の段階。(要請は)大変重く受け止めている。これからしっかり考える」と述べた。民主道連は年内の候補者擁立を目指しており、木村氏の説得に力を注ぐ構えだ。

 上京した民主道連の荒井聡代表と連合北海道の高柳薫会長、道農民政治力会議の北準一代表が午後6時半から都内のホテルで木村氏と約20分間面会。「今までの(地域再生にかかわる)活動の集大成を古里で展開してほしい」と出馬を要請した。木村氏は「もうしばらく時間がほしい」と答えたという。

 木村氏は遠軽町出身の元小樽市職員。地方公務員から国家公務員に転身し、全国各地の地域再生に携わる異色の経歴を持つ。現在は農水省で地域ビジネス創出などを手掛けている。民主道連は「スーパー公務員」とも呼ばれるその精力的な仕事ぶりを評価し、白羽の矢を立てた。

 知事選は、高橋はるみ知事(56)が自民、公明両党の推薦で3選出馬が確実視され、道民人気が健在なことや大きな失点がないことから、「選挙戦を有利に進める」との見方が出ている。一方の民主は、今年7月の参院選道選挙区で2議席独占できず、10月の衆院道5区補選で自民に敗北したほか、内閣支持率が急落するなど風向きが悪く、候補者選びは難航してきた。

 先月末には、道連幹部が出馬を打診し、好感触を得ていた厚生労働省の官僚に土壇場で断られるという苦い思いもした。知名度のある木村氏を口説き落とせなければ、候補者選びは暗礁に乗り上げることも予想される。

 要請後に記者会見した荒井代表は「8年間の高橋道政で、景気はむしろ悪くなっている。これを再生させるのは、彼が最も適任だ」と改めて期待を表明。ただ、木村氏が受諾するかどうかの見通しについて問われると、「白紙と言わざるを得ない」と述べるにとどまった。【岸川弘明】

毎日新聞 2010年12月8日 地方版

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