日経平均が反発、米減税延長で円安進み輸出株しっかり
[東京 8日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反発。3日の直近高値を抜き、取引時間中としては約7カ月ぶりの高値水準をつけた。「ブッシュ減税」の延長やアイルランドが2011年予算に関する最初の財政決議案を可決したことが好感され、買いが先行した。
米金利の上昇でドル高/円安が進んでおり、輸出株がしっかり。原油価格が上昇し石油株も高い。市場筋によると、欧州系やアジア系など海外勢の買い観測が出ている。前場終盤に北朝鮮が海上に向け砲撃したもようとの報道で上げ幅を縮小させたが、軍事演習のようだと別の報道が伝わり、影響は限定的だった。
東証1部騰落数は、値上がり1052銘柄に対し値下がり432銘柄、変わらずが168銘柄だった。東証1部売買代金は6429億円。
輸出株や石油株など大型株がしっかりとなったが、業種別で値上がり上位は空運、ゴム、紙パ、医薬品、ガラス・土石など内需系が中心。「ブッシュ減税」延長はある程度予想されていたほか、アイルランドの2011年予算は今後複数の決議案を採決し、予算案の最終的な採決は2月になる見通しとあって不透明感が払しょくされるまでには至っていない。 法人税の5%引き下げについても「5%というのはこれまでにも出てきた数字であり目新しくはない。また支持率低下などで内閣の指導力にも疑問があるため、依然として不透明感があり、株価への影響は限定的」(大手証券情報担当者)という。
海外勢の買いが続き、上値を切り上げており、強い地合いが維持されているものの、短期的な過熱感が抜けないこともあって上値には慎重な動きとなっている。
市場では「ドル高・円安を受けて指数寄与度の高い輸出株が買われている。連日でアジア勢の買いが目立っている。金融引き締め懸念などで新興国から日本への資金シフトが続いているようだ。ただ国内勢の売りが継続して出ている。SQを控えていることもあり、1万0250円のオプション権利行使価格の水準ではいったん上値を抑えられている」(東海東京証券エクイティ部部長の倉持宏朗氏)との声が出ていた。
個別ではSUMCO3436が大幅安。7日、2011年1月期の通期連結業績予想を下方修正し、当期赤字が660億円(従来予想赤字120億円)に拡大する見通しと発表したことが嫌気されている。シリコンウエハーの需要減などによる業績悪化に加え、国内生産体制再編と希望退職者の募集に伴い特別損失230億円を計上することなどが主因という。
またダイキン工業6367も続落。米エアコンメーカー、グッドマン・グローバル(非上場、テキサス州)買収に向けた協議に入ったとの一部報道で資金負担への懸念から売りが続いている。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)
© Thomson Reuters 2010 All rights reserved.
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