来年4月の統一地方選挙の前哨戦として注目された茨城県議選(定数65)は12日投開票された。民主党は公認23人、推薦1人の合計24人を擁立したが、当選は改選前と同じ6人にとどまり、4分の3が落選する惨敗となった。投票率は49.00%で、前回を1.06ポイント上回った。
昨年の政権交代後初の都道府県議選で、民主党は政権与党として勢力拡大を目指したが、尖閣諸島問題や閣僚の相次ぐ失言による菅内閣支持率低迷などが逆風となった。小沢一郎元代表は同県議選について「惨敗したら4月の統一地方選は戦えなくなる」と指摘しており、菅直人首相の政権運営に新たな不安材料が加わった格好だ。
同県議選には106人が出馬。民主党は自民党系候補との一騎打ちとなった4選挙区で全敗した。候補者2人を擁立した4選挙区で2人当選は日立市のみ。新人候補も19人中、当選は3人だった。
自民党は、議席数を改選前の45から公認33、推薦6の合計39に減らしたが過半数を維持。公明党は現状と同じ4議席を確保した。共産党は1減の1議席となり、県議選初参戦のみんなの党は2議席を獲得した。
同県議選は3日告示され、全36選挙区中、8選挙区で8人(自民6、無所属2)が無投票当選していた。
[時事通信社]