--来春の県議選での目標議席数は。
◆4年前の選挙で自民党は大幅に議席を減らした。(全選挙区で敗れた)昨夏の衆院選の結果も厳しい批判の表れだ。今度の選挙は危機感をもって臨む。目標は、現有議席を一つでも増やすこと。残念ながら空白区や後任が未定の選挙区がある。県連として組織的な取り組みを考えたい。
--菅内閣の支持率が低下している。
◆地方選挙は地域の皆さんが身近な所で選択する。国政の政党支持率が地方選に直結するとは思っていない。自民が議席を減らした根本は、新陳代謝に欠けるという点だ。
--候補者の人選をどのようにするのか。
◆自民党の選挙は、地域に根付き、その組織から(候補者が)出てくるのが基本だ。地域に根付いている人と新しい人材を県連側から提案し、地元と調整しながら従来ないパターンの候補者も増やしたい。新しい人、気概に燃える人を増やさないと組織は新陳代謝しない。
--民主党の政権運営への評価は。
◆政権運営する能力、意識が欠如していた。マニフェストは選挙向けのパフォーマンスで、準備をしていなかった。政権交代とは、好き勝手に今までのものを壊してよいものではないということを知るべきだ。一方、ここまで国を混乱させてしまった最大の原因は、期待に応えていない自民党にもある。一刻も早く新しい姿を打ち出す必要がある。
--統一選で問われる争点は。
◆埼玉は夜間人口に対する昼間人口の割合が極めて低い。地域に根付いた生活力や経済力をいかに持てるかが最大の課題。産業を誘致して地域経済を活性化させ、街の中で完結できる力を増やさないといけない。県民1人あたりの教員、医師、看護師、警察官などの水準が低い。生活に必要な行政投資を増やすことも訴えたい。
--他党との違いが出せるか。
◆自治会や団体との付き合いを通して、町の隅々の実態、実際に町の中がどのように変わっていくかを一番知っているのは自民党という自負がある。民主党は組織がなく、一人一人の個人的支援者の集まりでやっているだけ。我々は町会単位で全ての地域に組織がある。組織の中から町の課題があがってくる。
--違いは鮮明になる?
◆鮮明にさせられるかは候補者の力。かつての自民党型議員である限り、票は伸びない。政策力を持ち地域と結びついた候補者が出ればその人は強い。【聞き手・町田結子】=つづく
毎日新聞 2010年12月14日 地方版