民主党の小沢一郎元代表の衆院政治倫理審査会(政倫審)出席問題をめぐり、菅直人首相は20日午前、首相官邸で小沢氏と会談する。岡田克也幹事長も同席する。首相は小沢氏に政倫審出席を求め、応じなければ政倫審での招致議決に踏み切る考えだ。
小沢氏は17日の岡田氏との会談で週明けにも首相との会談に応じると伝えていた。首相、仙谷由人官房長官、岡田氏、枝野幸男幹事長代理ら執行部は18日夜、首相公邸に集まり、対応を協議した。協議後、枝野氏は記者団に「月曜日(20日)の午前中に首相が直接、小沢氏に会うことを確認した」と述べた。
小沢氏は首相との会談で、検察審査会による強制起訴を受けた裁判を控えていることなどを理由に改めて出席を拒否するとみられる。これに対し、執行部側は小沢氏が拒否すれば、「首相と幹事長が直接、自発的な出席を求める手順を踏んだにもかかわらず拒否した」として、週内にも政倫審での招致議決を行う手続きに着手する。
議決には小沢氏側の反発は確実だ。また議決した場合でも強制力はないため、小沢氏は出席しないとみられる。
小沢氏は18日、盛岡市で開かれた党県連の会合で「菅内閣が成立して以来、選挙戦、すべて連戦連敗になっている。統一地方選はあと3カ月で、このままで迎えると、全国的に非常に厳しい」と述べ、支持率低迷が続く首相を批判した。
予算編成についても「国民に約束してきた地域主権という言葉にふさわしい、統治機構まで踏み込んだ改革はなかなか見えてこない」と語った。【葛西大博】
毎日新聞 2010年12月18日 20時52分(最終更新 12月18日 23時03分)