来春の知事選について、現職の達増拓也氏(46)は18日、盛岡市内で開かれた後援会連合会と民主党県連の合同役員会で、再選に向け無所属で立候補すると表明した。民主党県連に推薦を要請した。出馬を表明したのは達増氏が初めて。
達増氏は「(任期を)振り返ると、岩手に大きな希望が湧いてくるのを感じる。希望を県民と共有し、黄金の国としてさらに輝くよう、力を尽くしたい」と意欲を語った。
任期中の成果については、国民所得と県民所得との格差縮小、人口減への歯止め、地域医療再生の兆しが表れたことなどを挙げた。さらに「岩手競馬の経営など、持ち越された諸課題についてもめどをつけた」と語った。
また、県長期計画の推進をマニフェストの基本に据えることや、協議次第では他党との連携もあり得るとの認識も示した。
知事選を巡っては、自民党県連は他党・団体との連携を視野に対抗馬擁立に向け人選を続けている。共産党県委員会も擁立を検討している。【狩野智彦】
民主党県連代表の小沢一郎党元代表が18日、達増拓也後援会連合会と県連の合同役員会に出席し、統一地方選について「底力を選挙で見せてほしい」と出席者を鼓舞した。
小沢氏は、「このままで選挙戦を迎えると、全国的に非常に厳しい戦いが予想される。菅内閣成立以来、選挙はすべて連戦連敗だ。それは、国民による激励、叱咤(しった)、批判だ」と情勢を語った。
その上で「岩手は日本で最も民主に対する支持率が高い県だ。絶対の県民の支持があるんだという心意気、底力を選挙で見せてほしい」と訴えた。知事選については「県民の圧倒的な支持を目標とし、全力で頑張らなくてはならない」と述べた。【狩野智彦】
毎日新聞 2010年12月19日 地方版